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ドパミン塩酸塩点滴静注液200mgキット「KCC」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 急性循環不全(心原性ショック、出血性ショック)
  • 下記のような急性循環不全状態に使用する。
    • (1)無尿、乏尿や利尿剤で利尿が得られない場合
    • (2)脈拍数の増加した状態
    • (3)他の強心・昇圧剤により副作用が認められたり、好ましい反応が得られない状態

用法・用量

  • 通常ドパミン塩酸塩として1分間あたり1~5μg/kgを点滴静脈投与し、患者の病態に応じ20μg/kgまで増量することができる。
    投与量は患者の血圧、脈拍数及び尿量により適宜増減する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 褐色細胞腫又はパラガングリオーマのある患者[カテコールアミンを過剰に産生する腫瘍であるため、症状が悪化するおそれがある。]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 末梢血管障害のある患者(糖尿病、アルコール中毒、凍傷、動脈硬化症、レイノー症候群、バージャー病等)
末梢血管収縮作用により症状が悪化するおそれがある。
9.1.2 未治療の頻脈性不整脈又は心室細動の患者
陽性変時作用により症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 擬糖尿病及び糖尿病の患者
ブドウ糖を含有しているため、血糖値が上昇するおそれがある。
9.1.4 ブドウ糖の投与が好ましくない患者
ブドウ糖含有製剤のため、他の希釈剤で希釈したドパミン塩酸塩を使用すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。

8.重要な基本的注意

8.1 それぞれのショック状態において、必要に応じ最初に輸液、輸血、呼吸管理、ステロイド投与等の処置を考慮すること。
8.2 血圧、脈拍数及び尿量等、患者の状態を観察しながら投与すること。
8.3 大量投与したとき、脈拍数の増加がみられた場合や尿量の増加がみられない場合には、本剤を減量するか中止すること。
8.4 新生児・乳幼児、高齢者等の重篤な心疾患患者に使用する場合には水分摂取量が過剰にならないように十分注意して投与すること。また、必要に応じ高濃度製剤の使用も考慮すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 止むを得ない場合を除き、本剤に他の薬剤を混合して使用しないこと。
14.1.2 pH8.0以上になると着色することがあるので、重曹のようなアルカリ性薬剤と混合しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 投与に際しては、感染に対する配慮をすること(患者の皮膚や器具の消毒)。
14.2.2 使用後の残液は決して使用しないこと。
14.2.3 血管外へ漏れた場合、注射部位を中心に硬結、又は壊死を起こすことがあるので、できるだけ太い静脈を確保するなど慎重に投与すること。
14.2.4 必要に応じ微量投与可能な輸液ポンプの使用も考慮すること。
14.2.5 通気針は不要であるが、輸液の液量が少なくなると排出速度が低下してくるので、滴下速度に十分注意すること。また、輸液の液面と静脈針との落差を十分に保つようにして点滴を行うこと。
14.2.6 穿刺の際には針をゴム栓にまっすぐ刺し入れること。
14.2.7 連結管(U字管)による連続投与は行わないこと。
14.2.8 容器の目盛はおよその目安として使用すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
外国人健康成人8例にドパミン塩酸塩4μg/kg/minを180分間点滴静注したときの遊離ドパミン及びその代謝物の血漿中濃度推移は以下のとおりであった。
点滴静注したときの遊離ドパミン及びその代謝物の血漿中濃度推移(mean±S.E.,n=8)
16.4 代謝
ドパミン塩酸塩は、大半がMAO、COMTの作用を受けて代謝されるが、一部は副腎等でノルアドレナリン、アドレナリンに転換された後代謝されると推定されている。
16.5 排泄
外国人健康成人6例に14C-ドパミン塩酸塩(104.6μCi/872μg/1000mL)を4時間点滴静注したとき、点滴投与時間内に投与量の約40%が尿中に排泄され、このうちHVAは約53%、ノルアドレナリンは4.7%、ドパミンは9%であった。投与5日後の総回収率は97±3.5%であり、このうち投与したドパミンの直接関連代謝物は75%であり、残りの25%はノルアドレナリンの代謝物であった。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
フェノチアジン誘導体
プロクロルペラジン等
ブチロフェノン誘導体
ドロペリドール等
本剤の腎動脈血流増加等の作用が減弱することがある。左記の薬剤はドパミン受容体遮断作用を有する。
モノアミン酸化酵素阻害剤本剤の作用が増強かつ延長することがある。本剤の代謝が阻害される。
ハロゲン化炭化水素系麻酔剤
ハロタン等
頻脈、心室細動等の不整脈を起こすおそれがある。左記麻酔剤により、本剤の感受性が高まる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 麻痺性イレウス(0.1%未満)
11.1.2 末梢の虚血
末梢血管の収縮により四肢冷感(0.5%)等の末梢の虚血が起こり、壊疽を生じることもあるので、四肢の色や温度を十分に観察し、変化があらわれた場合には投与を中止し、必要があればα-遮断剤を静脈内投与すること。
注)発現頻度は2%ドパミン塩酸塩製剤における1981年3月までの副作用頻度調査を含む。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満頻度不明
循環器不整脈(心室性期外収縮、心房細動、心室性頻拍等)a)動悸頻脈
消化器嘔気、嘔吐、腹部膨満、腹痛
その他静脈炎、注射部位の変性壊死、起毛

a)不整脈が発現した場合には、抗不整脈剤を投与するか本剤の投与を中止すること。
注)発現頻度は2%ドパミン塩酸塩製剤における1981年3月までの副作用頻度調査を含む。

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