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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 下記の悪性腫瘍におけるがん悪液質

    • 非小細胞肺癌、胃癌、膵癌、大腸癌

用法・用量

  • 通常、成人にはアナモレリン塩酸塩として100mgを1日1回、空腹時に経口投与する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤はがん悪液質の診断及び治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例にのみ投与すること。また、本剤投与開始に先立ち、患者又はその家族に本剤のベネフィット及びリスクを十分説明し、理解したことを確認した上で投与を開始すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 うっ血性心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
  • 2.3 心筋梗塞又は狭心症のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
  • 2.4 高度の刺激伝導系障害(完全房室ブロック等)のある患者[本剤はナトリウムチャネル阻害作用を有するため、刺激伝導系に対し抑制的に作用し、悪化させるおそれがある。]
  • 2.5 次の薬剤を投与中の患者

    • クラリスロマイシン、イトラコナゾール、ボリコナゾール、リトナビル含有製剤、コビシスタット含有製剤、エンシトレルビル フマル酸[10.1参照]
  • 2.6 中等度以上の肝機能障害(Child-Pugh分類B及びC)のある患者[本剤の体内からの消失には主に肝臓が寄与しているため、血中濃度が上昇し、刺激伝導系抑制があらわれるおそれがある。][11.1.1、16.7.2参照]
  • 2.7 消化管閉塞等、消化管の器質的異常による食事の経口摂取が困難な患者[5.4参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 基礎心疾患(弁膜症、心筋症等)のある患者
心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2 心筋梗塞又は狭心症の既往のある患者
心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 刺激伝導系障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者
本剤はナトリウムチャネル阻害作用を有するため、刺激伝導系に抑制的に作用し、悪化させるおそれがある。[8.1、11.1.1参照]
9.1.4 QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者
QT間隔延長が起こるおそれがある。[8.1、11.1.1参照]
9.1.5 電解質異常(低カリウム血症、低マグネシウム血症、低カルシウム血症)のある患者
刺激伝導系抑制があらわれるおそれがある。[8.1、11.1.1参照]
9.1.6 アントラサイクリン系薬剤の投与歴のある患者
アントラサイクリン系薬剤には、蓄積性の心毒性があるため重篤な副作用を起こすおそれがある。
9.1.7 糖尿病患者
血糖値を上昇させることがある。[8.2、11.1.2参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)のある患者
中程度のCYP3A4阻害剤を併用する場合は、特に注意すること。本剤の体内からの消失には主に肝臓が寄与しているため、血中濃度が上昇し、刺激伝導系抑制があらわれるおそれがある。また、中程度のCYP3A4阻害剤の併用により、本剤の代謝が阻害され、更に血中濃度が上昇するおそれがある。[10.2、11.1.1、16.7.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。マウスへのグレリンあるいはグレリンアナログの投与により胚発生の遅延、胎児体重の低値、妊娠率の低下、胎児数の減少が認められている。また、本剤の胎盤通過性は不明であるが、脂溶性が高いこと、弱塩基性であること等を考慮すると、胎盤を通過する可能性がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の乳汁中への移行は不明であるが、脂溶性が高いこと、弱塩基性であること等を考慮すると、乳汁中に移行する可能性がある。
9.7 小児等
小児等に対する臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下している。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤はナトリウムチャネル阻害作用を有するため刺激伝導系に抑制的に作用する。本剤投与により心電図異常(顕著なPR間隔又はQRS幅の延長、QT間隔の延長等)があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は、心電図、脈拍、血圧、心胸比、電解質等を定期的に測定し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤投与初期には特に注意すること。[9.1.3-9.1.5、11.1.1、17.1.1、17.1.2参照]
8.2 高血糖があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血糖値や尿糖の測定を行うこと。[9.1.7、11.1.2参照]
8.3 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行うこと。[11.1.3参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 食事の影響を避けるため本剤は空腹時に服用し、本剤服用後1時間は食事をしないこと。[16.2.2参照]
7.2 本剤投与により体重増加又は食欲改善が認められない場合、投与開始3週後を目途に原則中止すること。
7.3 12週間を超える本剤の投与経験はなく、体重、問診により食欲を確認する等、定期的に投与継続の必要性を検討すること。[17.1.1、17.1.2参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、胃癌、膵癌、大腸癌のがん悪液質患者に使用すること。
5.2 栄養療法等で効果不十分ながん悪液質の患者に使用すること。
5.3 6ヵ月以内に5%以上の体重減少と食欲不振があり、かつ以下の[1]~[3]のうち2つ以上を認める患者に使用すること。
[1]疲労又は倦怠感
[2]全身の筋力低下
[3]CRP値0.5mg/dL超、ヘモグロビン値12g/dL未満又はアルブミン値3.2g/dL未満のいずれか1つ以上
5.4 食事の経口摂取が困難又は食事の消化吸収不良の患者には使用しないこと。[2.7参照]
5.5 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験で対象とされた患者背景、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
(参考)
[1]疲労又は倦怠感、[2]全身の筋力低下については、NCI Common Terminology Criteria for Adverse Events(CTCAE)日本語版JCOG訳を参考に評価を行い、Grade1以上を症状の目安とする。なお、筋力低下については、握力や歩行速度、椅子立ち上がりなどの指標も参考に評価を行うこと。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人(6例)に本剤50~125mg注)を空腹時に単回経口投与したときのアナモレリンの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。なお、本剤50~125mg注)の範囲で用量比以上の曝露の増加が認められた。
本剤を空腹時に単回経口投与したときのアナモレリンの血漿中濃度推移図
本剤を空腹時に単回経口投与したときのアナモレリンの血漿中薬物動態パラメータ
投与量(mg)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0-∞(ng・hr/mL)T1/2(hr)
50
(6例)
176±631.8(0.50,2.5)639±2639.2±1.0
100
(6例)
707±3070.75(0.50,2.0)1970±8908.8±0.9
125
(6例)
1230±5900.50(0.25,0.75)2900±12008.2±0.7
平均値±標準偏差、Tmaxは中央値(最小値、最大値)
16.1.2 反復投与
日本人健康成人(6例)に本剤50~150mg注)を1日1回空腹時に反復経口投与したときの投与7日目におけるアナモレリンの薬物動態パラメータを以下に示す。血漿中アナモレリン濃度は投与7日目以内に定常状態に達した。なお、本剤50~150mg注)の範囲で用量比以上の曝露の増加が認められた。
本剤を1日1回空腹時に反復経口投与したときのアナモレリンの血漿中薬物動態パラメータ
投与量(mg)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0-24(ng・hr/mL)T1/2(hr)
50
(6例)
158±532.0(0.50,4.0)574±1329.4±0.7
100
(6例)
629±2030.88(0.50,1.5)1880±4309.4±0.6
125
(6例)
835±3620.75(0.50,1.0)2320±7809.2±0.4
150
(6例)
891±2160.88(0.75,4.0)2940±11709.6±1.8
平均値±標準偏差、Tmaxは中央値(最小値、最大値)
16.1.3 がん悪液質患者における血漿中濃度
(1)国内臨床試験(ONO-7643-04試験)
日本人非小細胞肺癌のがん悪液質患者83例に、本剤100mgを1日1回空腹時に12週間経口投与したときのアナモレリンの血漿中濃度を以下に示す。
本剤を1日1回空腹時に反復経口投与したときのアナモレリンの血漿中濃度(ng/mL)
投与量(mg)投与開始日投与期1週、3週又は6週a)
投与1時間後投与前投与1時間後投与4~6時間後
10083例76例76例76例
1130±99026.1±25.21120±922385±324
平均値±標準偏差a)被験者は投与期1週、3週又は6週のいずれかの日に治験薬投与前、投与1時間後、投与4~6時間後に採血することとされた。
(2)国内臨床試験(ONO-7643-05試験)
日本人大腸癌、胃癌又は膵癌のがん悪液質患者49例に、本剤100mgを1日1回空腹時に12週間経口投与したときのアナモレリンの血漿中濃度を以下に示す。
本剤を1日1回空腹時に反復経口投与したときのアナモレリンの血漿中濃度(ng/mL)
投与量(mg)投与開始日投与期1週、3週又は6週a)
投与1時間後投与前投与1時間後投与4~6時間後
10049例44例44例43例
761±70320.5±18.4711±559287±248
平均値±標準偏差a)被験者は投与期1週、3週又は6週のいずれかの日に治験薬投与前、投与1時間後、投与4~6時間後に採血することとされた。
16.2 吸収
16.2.1 絶対的バイオアベイラビリティ
健康成人(8例)に本剤100mgを単回経口投与又は本剤10mg注)を単回静脈内投与したとき、アナモレリンの絶対的バイオアベイラビリティは37.0%であった(外国人データ)。
16.2.2 食事の影響
日本人健康成人(7例)に本剤50mg注)を空腹時、食事開始前1時間又は食事終了後2時間に単回経口投与した。食事開始前1時間に投与したときのアナモレリンのCmax及びAUC0-∞は、空腹時と比較してそれぞれ1.09及び0.80倍であり、臨床上問題となる影響は認められなかった。一方、食事終了後2時間に投与したときのアナモレリンのCmax及びAUC0-∞は、空腹時と比較してそれぞれ0.31及び0.49倍に低下し、食事の影響が認められた。[7.1参照]
16.3 分布
本剤のヒト血漿中蛋白結合率は97.3~98.3%、主結合蛋白はα1-酸性糖蛋白(AGP)であった(in vitro)。
16.4 代謝
本剤の主代謝酵素はCYP3A4であった(in vitro)。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人(8例)に14C-アナモレリン塩酸塩25mgを単回経口投与したとき、投与放射能量の92~93%が糞中に、残り7~8%が尿中に排泄された。尿中には投与放射能の1%が未変化体として排泄された。本剤の体内からの消失には主に肝臓が寄与していると考えられる(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
日本人及び外国人のがん悪液質患者における母集団薬物動態(PPK)解析[腎機能正常者※1(159例)、腎機能障害患者※1(軽度169例、中等度71例、重度5例)]の結果、eGFRはアナモレリンのCL/Fに影響を及ぼす共変量ではなかった。
※1:eGFRによる分類(正常:eGFR≧90mL/min/1.73m2、軽度:60≦eGFR<90mL/min/1.73m2、中等度:30≦eGFR<60mL/min/1.73m2、重度:eGFR<30mL/min/1.73m2
16.7 薬物相互作用
16.7.1 リファンピシン
健康成人(16例)にリファンピシン(強いCYP3A4の誘導剤)600mgを1日1回7日間反復経口投与時に本剤100mgを併用経口投与したとき、単剤投与時と比較してアナモレリンのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ0.43及び0.32倍に低下した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 生理学的薬物動態モデルによるシミュレーション
生理学的薬物動態モデルを用いて推定された肝機能障害の重症度別の肝機能障害及び中程度のCYP3A4阻害剤併用による血漿中アナモレリンの曝露量の上昇倍率をもとに、代表的な背景を有するがん悪液質患者が肝機能障害を有しかつ中程度のCYP3A4阻害剤を併用したときの曝露量を予測した。
中等度以上の肝機能障害患者のCmax及びAUCtauは、これまで経験したCmax及びAUCtauの範囲(それぞれ3,670ng/mL及び14,100ng・h/mL、いずれもベイズ推定に基づく予測値)を超える可能性があることが示された。[2.6、10.2、9.3.1参照]
※:PPK解析において、体重及びAGP濃度が共変量となったことから、体重が38.6kg(PPK解析に供した集団における体重の5%値)及びAGP濃度が242mg/dL(AGP濃度の95%値)の背景を有するがん悪液質患者の定常状態時のCmax及びAUCtauの予測値(それぞれ2,300ng/mL及び6,820ng・h/mL)を、代表的な背景を有する患者の曝露量とした。
肝機能障害を有するがん悪液質患者における中程度のCYP阻害剤の非併用及び併用時の曝露量の予測値
肝機能障害中程度のCYP3A4阻害剤定常状態時のCmaxの予測値(ng/mL)定常状態時のAUCtauの予測値(ng・h/mL)
軽度非併用23008870
併用322013600
中等度非併用368015700
併用460021800
重度非併用414020500
併用483026600
16.7.3 その他
(1)In vitro試験成績
・本剤はCYP3A4を阻害し、CYP3A4を誘導した。
・本剤はP-gp及びOATP1B3の基質である。
・本剤はMATE1を阻害した。
(2)ケトコナゾール
健康成人(12例)にケトコナゾール(強いCYP3A4の阻害剤)200mgを12時間間隔で3回経口投与時に本剤25mg注)を併用経口投与したとき、単剤投与時と比較してアナモレリンのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ3.12及び3.22倍に上昇した(外国人データ)。
(3)ミダゾラム(経口製剤、国内未承認)
健康成人(8例)に本剤75mg注)を1日1回6日間反復経口投与時にCYP3A4の基質であるミダゾラム(単剤投与時:6mg、本剤との併用時:3mg)を併用経口投与したとき、単剤投与時と比較してミダゾラムの投与量で補正したCmax及びAUC0-∞はそれぞれ1.28及び0.98倍であった(外国人データ)。
(4)パロキセチン
健康成人(16例)にパロキセチン(強いCYP2D6の阻害剤)20mgを1日1回11日間反復経口投与時に本剤100mgを併用経口投与したとき、単剤投与時と比較してアナモレリンのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ1.28及び0.87倍であり、パロキセチンの臨床上問題となる影響は認められなかった(外国人データ)。
(5)パントプラゾール
健康成人(12例)にパントプラゾール40mgを2回静脈内投与時に本剤25mg注)を併用経口投与したとき、単剤投与時と比較してアナモレリンのCmax及びAUC0-∞はそれぞれ1.21及び1.06倍であり、パントプラゾール併用による胃内pH上昇はアナモレリンの薬物動態に影響を及ぼさなかった(外国人データ)。
注)本剤の承認された用法及び用量は「通常、成人にはアナモレリン塩酸塩として100mgを1日1回、空腹時に経口投与する。」である。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
クラリスロマイシン
クラリシッド
イトラコナゾール
イトリゾール
ボリコナゾール
ブイフェンド
リトナビル含有製剤
ノービア
コビシスタット含有製剤
スタリビルド
エンシトレルビル フマル酸
ゾコーバ
[2.5参照]
本剤の血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強されるおそれがある。これらの薬剤のCYP3A4に対する強い阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗不整脈薬
ピルシカイニド塩酸塩水和物等
これらの薬剤の催不整脈作用が増強されるおそれがある。本剤はナトリウムチャネル阻害作用を有するため、これらの薬剤との併用により、催不整脈作用が増強される可能性がある。
β遮断剤
アテノロール等
過度の心機能抑制作用があらわれることがある。両剤の陰性変力作用と変伝導作用により相互に心機能抑制作用を増強するおそれがある。
心毒性を有する抗悪性腫瘍剤
アントラサイクリン系薬剤等
これらの薬剤の心毒性が増強されるおそれがある。本剤はナトリウムチャネル阻害作用を有するため、これらの薬剤との併用により、心毒性が増強される可能性がある。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
イミプラミン等
QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)等の重篤な副作用を起こすおそれがある。本剤の刺激伝導系抑制作用により、これらの薬剤のQT間隔延長作用が増強するおそれがある。
中程度のCYP3A4阻害剤
エリスロマイシン、
ジルチアゼム、
ホスアンプレナビル、
イマチニブ等
[9.3.1、16.7.2参照]
本剤の血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強されるおそれがある。これらの薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
グレープフルーツジュース本剤の血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強されるおそれがある。グレープフルーツジュースに含まれる成分のCYP3A4に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
CYP3A4誘導剤
カルバマゼピン、
リファンピシン、
フェニトイン、
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort:セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等
[16.7.1参照]
本剤の血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 刺激伝導系抑制(10.7%)
心電図異常(顕著なPR間隔又はQRS幅の延長、QT間隔の延長等)、房室ブロック、頻脈、徐脈、動悸、血圧低下、上室性期外収縮等があらわれることがある。[2.6、8.1、9.1.3-9.1.5、9.3.1参照]
11.1.2 高血糖(4.3%)、糖尿病の悪化(4.3%)
口渇、頻尿等の症状の発現に注意し、必要に応じてインスリン、経口血糖降下薬の投与や本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。[8.2、9.1.7参照]
11.1.3 肝機能障害(6.4%)
AST、ALT、ALP、γ-GTP、血中ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.3参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1~5%未満1%未満
血液及びリンパ系障害リンパ球減少
耳及び迷路障害突発性難聴
内分泌障害ACTH増加
眼障害眼充血、霧視、眼球乾燥症
胃腸障害悪心、下痢、腹痛齲歯、胃腸出血、口内炎、嘔吐、腹部膨満、口唇炎、食道痛
全身障害倦怠感、浮腫、発熱無力症、胸痛、顔面浮腫、口渇、異常感、熱感
感染症歯肉炎、咽頭炎
代謝及び栄養障害耐糖能障害、尿中ブドウ糖陽性高トリグリセリド血症、クロール減少、コレステロール増加、カリウム増加、ナトリウム減少、トリグリセリド増加
筋骨格系及び結合組織障害筋力低下、脊柱管狭窄症、筋痙縮
精神・神経系障害頭痛意識消失、譫妄、浮動性めまい、味覚異常、末梢性ニューロパチー、傾眠、不眠症
腎及び尿路障害尿蛋白尿中血陽性
呼吸器、胸郭及び縦隔障害呼吸困難、胸水
皮膚及び皮下組織障害発疹、多汗症そう痒症、冷汗、皮膚剥脱
血管障害高血圧、ほてり血圧上昇
その他グリコヘモグロビン増加血中ブドウ糖増加、LDH増加女性化乳房、前立腺炎
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