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ヒュンタラーゼ脳室内注射液15mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ムコ多糖症II型

用法・用量

  • 通常、イデュルスルファーゼ ベータ(遺伝子組換え)として、1回30mgを4週間に1回、脳室内投与する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤の投与により重篤なアナフィラキシー、ショックが発現する可能性があるので、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。[8.2参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者[8.2、9.1.2参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 脳室腹腔シャント又は脳室心房シャントを実施中の患者
脳内における本剤の曝露量が減少し、有効性が期待できない。[8.1参照]
9.1.2 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者[2.、8.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。母動物の妊娠、胚・胎児及び出生児への影響は検討されていない。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳への移行に関する試験は実施していない。
9.7 小児等
1歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

8.1 医療機器関連の合併症として、脳室炎、髄膜炎を含む感染症、頭蓋内圧の過度な低下又は亢進等の中枢神経系事象、医療機器の不具合等が起こる可能性があるので、以下の点に注意すること。[9.1.1、14.3.2-14.3.3参照]
・医療機器の不具合等に対する適切な対応をとれるよう体制を整えておくこと。
・感染リスクを低減するため、本剤の投与は無菌的操作により行うこと。
・本剤の投与前に、毎回、医療機器の不具合、感染症の兆候の有無を確認するために、植込み部分の皮膚に異常がないか確認すること。
・医療機器関連の合併症が認められた場合は、適切な処置を行うこと。医療機器の不具合等については、該当医療機器の添付文書も参照すること。
8.2 本剤はタンパク質製剤であり、アナフィラキシーショックが起こる可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置をとれる準備をしておくこと。[1.、2.、9.1.2参照]
8.3 IgG抗体産生が予測されるため、定期的にイデュルスルファーゼ ベータ(遺伝子組換え)に対するIgG抗体検査を行うことが望ましい。

14.適用上の注意

14.1 全般的な注意
本剤の詳細な使用方法は、投与ガイドを確認すること。
14.2 薬剤調製時の注意
14.2.1 開封後は速やかに使用すること。やむを得ず保管する場合は25℃以下で8時間以内に投与すること。
14.2.2 激しく振とうしないこと。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 本剤の投与は無菌的操作により行うこと。
14.3.2 本剤は外科的に留置した植込み型脳脊髄液リザーバを用いて投与すること(図1)。該当医療機器の添付文書、取扱説明書等を熟読し、これらの注意に適切に対応すること。[8.1参照]
図1 脳室内投与方法の例
14.3.3 本剤の投与に用いる植込み型脳脊髄液リザーバは、本剤との適合性が確認されたものを用いること。[8.1参照]

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 イデュルスルファーゼ(遺伝子組換え)が静脈内投与され、忍容性が確認されている患者に投与すること。[17.1.1参照]
7.2 脳室内圧の変動を防ぐため、あらかじめ投与液と同容量の脳脊髄液(2mL)を採取した後、希釈せずに1分以上かけて投与すること。
7.3 本剤は、脳室内投与の知識、経験がある医師が投与すること。

5.効能又は効果に関連する注意

中枢神経系症状の改善が必要とされるムコ多糖症II型患者に対して投与を検討すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
重症型ムコ多糖症II型患者を対象に、本剤3、10、30mgを低用量から漸増し、その後30mgの用量で4週間に1回、1分以上かけて反復脳室内投与したときの血清中ヒトイデュルスルファーゼ濃度注)の平均値は、投与開始前では45.9ng/mL、投与8週時では42.6ng/mL、投与24週時では39.3ng/mL、投与52週時では56.3ng/mL、投与100週時では48.8ng/mLであった。なお、イデュルスルファーゼ(遺伝子組換え)の静脈内投与も実施されていた。本剤投与後の脳脊髄液(CSF)中ヒトイデュルスルファーゼ濃度注)は6例のすべての測定時点(8週、24週、52週及び100週時)で検出下限未満であった。
注)本剤投与直前に採取した検体を用いて測定
サルに本薬3、10、30mgを単回脳室内投与したとき、CSF中及び血清中の薬物動態パラメータは表1のとおりであった。
表1 単回投与時のCSF中及び血清中の薬物動態パラメータ
測定対象用量例数t1/2(h)tmax(h)Cmax(μg/mL)AUC0-t(μg・h/mL)
CSF3mg49.90±10.190.313±0.125461±285980±226
10mg46.04±0.820.313±0.1251490±5903530±940
30mg37.12±3.480.333±0.1442410±67011200±8000
血清3mg48.08±4.204.50±1.000.40±0.323.03±2.24
10mg48.59±2.644.00±0.001.16±0.4113.10±3.10
30mg316.4±7.34.67±1.153.77±1.9351.8±18.4
平均値±標準偏差
16.3 分布
サルに本薬の125I標識体30mgを単回脳室内投与したとき、組織中放射能濃度は、CSF中では投与0.25時間後、ほとんどの脳組織及び脊髄では投与1~2時間後に最高値を示した。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上
消化器嘔吐、悪心
皮膚蕁麻疹
代謝異常血中ビリルビン増加
精神神経系落ち着きのなさ
その他発熱
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