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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 腎性貧血

用法・用量

  • <保存期慢性腎臓病患者>

    • 赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合

      • 通常、成人にはモリデュスタットとして1回25mgを開始用量とし、1日1回食後に経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、最高用量は1回200mgとする。
    • 赤血球造血刺激因子製剤から切り替える場合

      • 通常、成人にはモリデュスタットとして1回25mg又は50mgを開始用量とし、1日1回食後に経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、最高用量は1回200mgとする。
  • <透析患者>

    • 通常、成人にはモリデュスタットとして1回75mgを開始用量とし、1日1回食後に経口投与する。以後は、患者の状態に応じて投与量を適宜増減するが、最高用量は1回200mgとする。

禁忌 

【警告】

  • 本剤投与中に、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の重篤な血栓塞栓症があらわれ、死亡に至るおそれがある。本剤の投与開始前に、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の合併症及び既往歴の有無等を含めた血栓塞栓症のリスクを評価した上で、本剤の投与の可否を慎重に判断すること。また、本剤投与中は、患者の状態を十分に観察し、血栓塞栓症が疑われる徴候や症状の発現に注意すること。血栓塞栓症が疑われる症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。[11.1.1参照]
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の患者、又はそれらの既往歴を有する患者
本剤投与により血栓塞栓症を増悪あるいは誘発するおそれがある。
9.1.2 高血圧症を合併する患者
血圧上昇があらわれるおそれがある。
9.1.3 悪性腫瘍を合併する患者
本剤の血管新生亢進作用により悪性腫瘍を増悪させるおそれがある。
9.1.4 増殖糖尿病網膜症、黄斑浮腫、滲出性加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症等を合併する患者
本剤の血管新生亢進作用により網膜出血があらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 中等度以上の肝機能障害(Child-Pugh分類B又はC)のある患者
本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。本剤25mgを中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B)のある患者に単回投与した際、本剤のAUC(0-∞)及びCmaxが上昇した。本剤では重度の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.3参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。ラットにおいて、臨床最大用量投与時の非結合型曝露量(AUCu)の3.1倍の曝露量で着床後死亡の増加と生存胎児数減少が報告されている。[9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラットにおいて、臨床最大用量投与時の非結合型曝露量(AUCu)の1.2倍以上の曝露量で着床後死亡の増加、平均生存児数の減少、死産児の増加等が観察されている。また、臨床最大用量投与時の非結合型曝露量(AUCu)の7.3倍の曝露量で眼球奇形の発生率の増加が報告されている。[2.2、9.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母動物(ラット)への投与で本剤は乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
本剤では小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤投与開始後、ヘモグロビン濃度が目標範囲で安定するまでは、2週に1回程度ヘモグロビン濃度を確認すること。
8.2 本剤投与中はヘモグロビン濃度等を4週に1回程度確認し、必要以上の造血作用があらわれないように十分注意すること。赤血球造血刺激因子製剤の臨床試験において、ヘモグロビン濃度の目標値を高く設定した場合に、死亡、心血管系障害及び脳卒中の発現頻度が高くなったとの報告がある。
8.3 ヘモグロビン濃度が、4週以内に2.0g/dLを超える等、急激に上昇した場合は速やかに減量又は休薬する等、適切な処置を行うこと。
8.4 赤血球造血刺激因子製剤から本剤への切替え後にヘモグロビン濃度が低下する傾向が認められていることから、切替え後のヘモグロビン濃度の低下に注意すること。
8.5 本剤投与により血圧が上昇するおそれがあるので、血圧の推移に十分注意しながら投与すること。
8.6 造血には鉄が必要なことから、必要に応じて鉄の補充を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

7.1 保存期慢性腎臓病患者で、赤血球造血刺激因子製剤から切り替える場合の開始用量
下表を参考に、切替え前の赤血球造血刺激因子製剤投与量から本剤の投与量を決定し、切り替えること。
本剤投与量(mg)ダルベポエチン アルファ(μg)エポエチン ベータ ペゴル(μg)エポエチン アルファ又はベータ(IU)
2週に1回4週に1回4週に1回週に1回2週に1回
2515以下30以下25以下1500以下3000以下
5015超30超25超1500超3000超
7.2 投与量調節
投与量調節が必要な場合には、下表を参考に1段階ずつ投与量を増減すること。
段階12345678
本剤投与量5mg12.5mg25mg50mg75mg100mg150mg200mg
赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合、本剤投与開始4週後は[4週時投与量増減表]を、それ以降は[投与量増減表]を参考に投与量を増減すること。
赤血球造血刺激因子製剤から切り替える場合、[投与量増減表]を参考に投与量を増減すること。なお、増量は原則として4週間以上の間隔をあけて行うこと。休薬した場合は、1段階低い用量で投与を再開すること。
[4週時投与量増減表(赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合)]
4週間のHb値上昇Hb値用量調節
保存期慢性腎臓病患者及び腹膜透析患者血液透析患者
0.5g/dL未満10.5g/dL未満9.5g/dL未満1段階増量
10.5g/dL以上9.5g/dL以上同じ用量を維持
0.5g/dL以上
1.0g/dL未満
すべての値
1.0g/dL以上
2.0g/dL以下
11.0g/dL以下10.0g/dL以下
11.0g/dL超10.0g/dL超1段階減量
2.0g/dL超すべての値
[投与量増減表]
用量調節1段階増量同じ用量を維持注1)1段階減量休薬注2)
Hb値保存期慢性腎臓病患者及び腹膜透析患者11.0g/dL未満11.0g/dL以上
12.5g/dL未満
12.5g/dL以上
13.0g/dL未満
13.0g/dL以上
血液透析患者10.0g/dL未満10.0g/dL以上
12.0g/dL未満
12.0g/dL以上
13.0g/dL未満
注1)血栓塞栓症(心筋梗塞、肺血栓塞栓症、出血性脳卒中を除く脳卒中、及び急性下肢虚血)の既往のある患者では、Hb値が12g/dLを超えた場合、投与量を1段階減量してもよい。注2)休薬後の再開の目安は、Hb値が保存期慢性腎臓病患者及び腹膜透析患者で12.5g/dL未満、血液透析患者で12.0g/dL未満になった時点とする。

5.効能又は効果に関連する注意

赤血球造血刺激因子製剤で未治療の場合の本剤投与開始の目安は、保存期慢性腎臓病患者及び腹膜透析患者ではヘモグロビン濃度で11g/dL未満、血液透析患者ではヘモグロビン濃度で10g/dL未満とする。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康男性被験者に本剤5、25、50、75、100、125又は150mgを食後に経口投与したときのモリデュスタットの薬物動態パラメータは、下表のとおりである。また、投与量に比例した曝露量の増加が認められた。
投与量nAUC(0-∞)(μg・h/L)Cmax(μg/L)tmax(h)t1/2(h)
5mg9112(11.6)57.7(28.5)0.50(0.50-1.50)5.57(24.0)
25mg9614(19.4)226(28.0)1.00(0.50-2.50)8.80(38.5)
50mg91230(11.2)511(45.9)0.50(0.50-3.00)9.46(24.2)
75mg91710(23.0)640(32.5)0.75(0.50-1.50)9.69(35.8)
100mg92510(20.8)988(49.2)2.00(0.50-4.00)7.05(41.8)
125mg93020(21.7)1100(27.9)1.50(0.50-4.00)9.41(39.3)
150mg93780(17.6)1220(21.4)2.00(0.25-4.00)8.75(25.0)
幾何平均値(幾何CV%) ※中央値(最小値-最大値)
16.1.2 反復投与
日本人健康男性被験者に本剤5~150mgを食後に1日1回5日間反復投与したときのモリデュスタットの薬物動態パラメータは、下表のとおりである。
投与量nAUC(0-24)ss(μg・h/L)Cmax,ss(μg/L)tmax,ss(h)t1/2,ss(h)
5mg9120(11.9)55.6(50.6)0.50(0.25-2.00)6.25(37.4)
25mg9657(19.6)319(40.0)1.00(0.50-2.50)6.20(54.1)
50mg91260(16.0)606(31.4)0.75(0.50-2.50)7.87(66.0)
75mg92030(28.3)698(41.2)2.00(0.50-2.00)6.52(32.1)
100mg92530(21.5)1008(55.5)1.50(0.50-3.00)7.45(30.0)
125mg93140(22.1)953(29.5)2.00(0.50-2.50)8.26(42.4)
150mg94030(13.3)1150(14.0)2.50(2.00-3.00)6.90(25.8)
幾何平均値(幾何CV%) ※中央値(最小値-最大値)
16.2 吸収
16.2.1 絶対的バイオアベイラビリティ
健康男性被験者に本剤50mgを空腹時に経口投与したときの静脈内投与に対する絶対的バイオアベイラビリティは59%であった(外国人データ)。
16.2.2 食事の影響
日本人健康男性被験者に本剤50mgを空腹時又は食後に経口投与したとき、食後投与では空腹時投与と比べてAUC(0-∞)及びCmaxはそれぞれ23.3%及び41.1%低下し、tmaxは1時間遅延した。
16.3 分布
16.3.1 タンパク結合率
モリデュスタット及びN-グルクロン酸抱合体のヒト血漿タンパク結合率はそれぞれ79.3%及び16.8%であり、モリデュスタットの主な結合タンパクはアルブミンであった(in vitro)。
16.3.2 分布容積
健康男性被験者に本剤25mgを静脈内投与したときの分布容積(Vss)は46.9Lであった(外国人データ)。
16.4 代謝
本剤は主にUGT1A1によって、薬理学的に不活性なN-グルクロン酸抱合体に代謝される(in vitro)。[10.参照]
健康男性被験者に[14C]モリデュスタット25mgを液剤にて空腹時に経口投与したとき、血漿中のモリデュスタットのAUC(0-tlast)は総放射能の約18%、N-グルクロン酸抱合体のAUC(0-tlast)は約82%であり、N-グルクロン酸抱合体は主要な代謝物であった(外国人データ)。
16.5 排泄
日本人健康男性被験者に本剤を食後に経口投与したとき、モリデュスタットの消失半減期は約6~10時間であった。尿中には未変化体として投与量の約3~6%が排泄された。
健康男性被験者に本剤25mgを静脈内投与したときのクリアランスは28.7L/hであった(外国人データ)。
健康男性被験者に[14C]モリデュスタット25mgを液剤にて経口投与したとき、投与した放射能の91%及び6.3%が尿中及び糞中に排泄され、尿中放射能の主成分はN-グルクロン酸抱合体(85.2%)であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
健康被験者及び軽度から重度(透析患者含む)の腎機能障害患者[軽度:eGFR(mL/min/1.73m2)60~89、中等度:eGFR30~59、重度(非透析)患者:eGFR30未満、及び重度透析患者:eGFR30未満]に本剤20mgを空腹時に単回経口投与したとき、健康被験者と比較してモリデュスタットのAUC(0-∞)はそれぞれ8%低下、6%、12%及び43%増加し、Cmaxはそれぞれ37%、10%、9%及び33%増加した(外国人データ)。
16.6.2 透析の影響
透析患者(血液透析患者、腹膜透析患者及び血液ろ過透析患者)に本剤75mgを透析施行日又は非透析施行日の空腹時に単回経口投与したとき、非透析日に対する透析日のモリデュスタットのAUC(0-∞)はそれぞれ11%、5%及び2%低下、Cmaxはそれぞれ28%及び6%低下並びに17%増加であり、透析の影響はわずかであった(外国人データ)。
16.6.3 肝機能障害患者
軽度又は中等度肝機能障害患者(Child-Pugh分類A又はB)及び健康被験者に本剤25mgを空腹時に単回経口投与したとき、健康被験者と比較して軽度肝機能障害患者のモリデュスタットのAUC(0-∞)及びCmaxはそれぞれ26%及び66%増加、中等度肝機能障害患者のモリデュスタットのAUC(0-∞)及びCmaxはそれぞれ58%及び131%増加した(外国人データ)。[9.3.1参照]
16.6.4 高齢者
非高齢(18~45歳)及び高齢(65~85歳)健康男女被験者に本剤20mgを空腹時に投与したとき、非高齢者と比較して高齢者のモリデュスタットのAUC(0-∞)及びCmaxはそれぞれ33%及び39%増加した(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 アタザナビル
健康男性被験者にアタザナビル400mgを食後に反復投与した後、本剤25mgを食後に単回併用投与したときのモリデュスタットの薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりである(外国人データ)。[10.2参照]
併用薬併用薬投与量本剤投与量例数幾何平均値の比[90%信頼区間]
(アタザナビル併用投与時/本剤単独投与時)
CmaxAUC(0-∞)
アタザナビル400mg25mg132.07[1.53、2.79]2.07[1.87、2.29]
16.7.2 経口鉄剤
健康男性被験者に硫酸鉄(II)304mg(二価鉄として100mg)と本剤150mgを空腹時に単回併用投与したとき、硫酸鉄(II)グリシン567.7mg(二価鉄として100mg、腸溶コーティング製剤)と本剤150mgを空腹時に単回併用投与したとき、及び本剤150mgを空腹時に投与する4又は2時間前、若しくは1時間後に硫酸鉄(II)304mg(二価鉄として100mg)を単回併用投与したときのモリデュスタットの薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりである(外国人データ)。
併用薬併用薬投与量本剤投与量投与条件例数幾何平均値の比[90%信頼区間]
(硫酸鉄又は硫酸グリシン併用投与時/本剤単独投与時)
CmaxAUC(0-∞)
硫酸鉄304mg150mg同時投与14注)0.16[0.12、0.22]0.25[0.19、0.33]
硫酸鉄投与4時間後に本剤投与140.90[0.64、1.26]0.91[0.77、1.07]
硫酸鉄投与2時間後に本剤投与141.00[0.71、1.40]0.84[0.71、0.99]
硫酸鉄投与1時間前に本剤投与140.88[0.63、1.23]0.74[0.63、0.88]
硫酸鉄グリシン567.7mg同時投与140.54[0.39、0.76]0.50[0.42、0.60]
注)AUC(0-∞)は12例
また、健康男性被験者に硫酸鉄(II)304mg(二価鉄として100mg)と本剤150mgを食後に単回併用投与したとき、及び本剤150mgを食後に投与する1時間前、若しくは1時間後に硫酸鉄(II)304mg(二価鉄として100mg)を単回併用投与したときのモリデュスタットの薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりである(外国人データ)。[10.2参照]
併用薬併用薬投与量本剤投与量投与条件例数幾何平均値の比[90%信頼区間]
(硫酸鉄併用投与時/本剤単独投与時)
CmaxAUC(0-∞)
硫酸鉄304mg150mg同時投与11注1)0.39[0.29、0.51]0.49[0.42、0.58]
硫酸鉄投与1時間後に本剤投与110.80[0.60、1.06]0.80[0.70、0.93]
硫酸鉄投与1時間前に本剤投与11注2)0.60[0.45、0.80]0.66[0.57、0.77]
注1)AUC(0-∞)は8例注2)AUC(0-∞)は9例
16.7.3 酢酸カルシウム
健康男性被験者に酢酸カルシウム1900mgと本剤150mgを空腹時に単回併用投与したときのモリデュスタットの薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりである(外国人データ)。[10.2参照]
併用薬併用薬投与量本剤投与量例数幾何平均値の比[90%信頼区間]
(酢酸カルシウム併用投与時/本剤単独投与時)
CmaxAUC(0-∞)
酢酸カルシウム1900mg150mg150.53[0.39、0.72]0.85[0.67、1.09]
16.7.4 酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム配合剤
健康男性被験者に酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム配合剤と本剤50mgを空腹時に単回併用投与したときのモリデュスタットの薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりである(外国人データ)。[10.2参照]
併用薬併用薬投与量本剤投与量例数幾何平均値の比[90%信頼区間]
(酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム配合剤併用投与時/本剤単独投与時)
CmaxAUC(0-∞)
酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム配合剤900mg・600mg50mg120.36[0.26、0.51]0.67[0.60、0.75]
16.7.5 オメプラゾール
健康男性被験者にオメプラゾール40mgを空腹時に反復投与した後、本剤50mgを空腹時に単回併用投与したときのモリデュスタットの薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりである(外国人データ)。
併用薬併用薬投与量本剤投与量例数幾何平均値の比[90%信頼区間]
(オメプラゾール併用投与時/本剤単独投与時)
CmaxAUC(0-∞)
オメプラゾール40mg50mg120.96[0.68、1.35]0.95[0.85、1.07]
16.7.6 ロスバスタチン
健康男性被験者にロスバスタチン5mgと本剤150mgを空腹時に単回併用投与したとき、及びロスバスタチン5mgを空腹時に単回投与し、その3時間後に本剤150mgを単回併用投与したときのロスバスタチンの薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりである(外国人データ)。
併用薬併用薬投与量本剤投与量投与条件例数幾何平均値の比[90%信頼区間]
(ロスバスタチン併用投与時/本剤単独投与時)
CmaxAUC(0-∞)
ロスバスタチン5mg150mg同時投与15注)1.30[1.11、1.52]1.11[0.96、1.28]
本剤投与3時間前にロスバスタチン投与15注)0.98[0.83、1.14]0.95[0.82、1.09]
注)AUC(0-∞)は14例

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
HIVプロテアーゼ阻害剤
アタザナビル、リトナビル、ロピナビル・リトナビル等
チロシンキナーゼ阻害剤
ソラフェニブ、エルロチニブ、ニロチニブ等
トラニラスト
[16.7.1参照]
本剤の作用が増強するおそれがあるため、併用する場合は、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること。本剤をアタザナビルと同時投与したところ、本剤のAUC(0-∞)及びCmaxは上昇した。
UGT1A1阻害により本剤のクリアランスが低下する。
多価陽イオン(カルシウム、鉄、マグネシウム、アルミニウム等)を含有する経口製剤
[16.7.2-16.7.4参照]
本剤の吸収が低下し、効果が減弱するおそれがあるため、併用する場合は、前後1時間以上間隔をあけて本剤を投与すること。本剤を硫酸鉄と同時投与したところ、本剤のAUC(0-∞)及びCmaxは低下した。
本剤の消化管からの吸収が減少し、血中濃度が低下する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 血栓塞栓症(0.3%)
脳梗塞(0.3%)、心筋梗塞(頻度不明)、シャント閉塞(頻度不明)等の血栓塞栓症があらわれることがある。[1.参照]
11.1.2 間質性肺疾患(0.5%)
初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)が認められた場合には、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上1%未満頻度不明
代謝および栄養障害鉄欠乏
精神障害不眠症
神経系障害めまい(浮動性、回転性)
眼障害眼出血、糖尿病網膜症結膜炎、眼瞼炎
心臓障害心のう液貯留
血管障害高血圧血圧低下
胃腸障害便秘、下痢、悪心、嘔吐、腹痛
皮膚および皮下組織障害発疹、そう痒症
一般・全身障害および投与部位の状態浮腫
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