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ネクスビアザイム点滴静注用100mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ポンペ病

用法・用量

  • 通常、アバルグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、遅発型の患者には1回体重1kgあたり20mgを、乳児型の患者には1回体重1kgあたり40mgを隔週点滴静脈内投与する。

禁忌 

【警告】

  • 1.1 本剤の投与によりinfusion reaction、アナフィラキシーがあらわれる可能性がある。緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。重篤なinfusion reaction、アナフィラキシーが発現した場合には、速やかに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。[2.、8.1、8.2、9.1.1、11.1.1参照]
  • 1.2 心肥大を併発するポンペ病患者に本剤を投与する場合は急性心肺不全を発症する危険性があるため、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には速やかに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。循環血液量が増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者[1.1、8.1、11.1.1参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者[1.1、8.1、11.1.1参照]
9.1.2 アルグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)製剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者
過敏症の発現に注意すること。[15.1.1参照]
9.1.3 Infusion reactionの既往のある患者[8.2、11.1.1参照]
9.1.4 心機能又は呼吸機能の低下した患者
重度のinfusion reactionを引き起こす可能性がある。
また、水分制限の適応となる患者では、本剤投与中は、適切な医学的処置とモニタリング手段がとれるように準備しておくこと。点滴投与中に水分過負荷により心機能又は呼吸状態の重篤な増悪を起こす可能性がある。
9.1.5 非代償性心不全患者又は急性疾患(急性感染症、熱性疾患、喘鳴又は気管支痙攣等)を有する患者
本剤投与時にinfusion reactionが発現する危険性が高くなる可能性がある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで哺乳中の児における影響は不明である。
9.7 小児等
6ヵ月未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤はタンパク質製剤であり、重度の過敏症又はアナフィラキシーが起こる可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。重度の過敏症又はアナフィラキシーが発現した後の本剤の再投与については、有益性と危険性を考慮して決定すること。再投与が必要な場合には、低用量で投与速度を下げた上で、忍容性を確認しながら投与すること。[1.1、2.、9.1.1、11.1.1参照]
8.2 本剤投与中又は投与後数時間以内にinfusion reactionが発現することがあるので、本剤投与中及び投与終了後も患者の状態を観察すること。infusion reactionが発現した場合は、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤、副腎皮質ホルモン剤等)、もしくは緊急処置を行うこと。また、本剤投与によるinfusion reactionを予防又は軽減させるために、本剤投与前に抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤、副腎皮質ホルモン剤の投与を考慮すること。[1.1、9.1.3、11.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 患者の体重及び投与量(遅発型の患者には体重1kgあたり20mg、乳児型の患者には体重1kgあたり40mg)に基づいて本剤の投与量を算出し、投与に必要なバイアル数を決定すること。
14.1.2 冷蔵庫より投与に必要なバイアル数を取り出し、室温になるまで放置すること。
14.1.3 調製前に目視にてバイアルを確認し、変色又は異物が認められる場合は使用しないこと。
14.1.4 1バイアルに日局注射用水10.0mLをバイアルの内壁に沿ってゆっくり注入し、静かに溶解する(アバルグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)濃度10mg/mL)。バイアルの振とう等は避けること。
14.1.5 溶解後に目視にてバイアル内を確認し、異物や変色が認められる場合は使用しないこと。溶解後、直ちに使用できない場合は、2~8℃で最長24時間保存できる。
14.1.6 最終濃度が0.5mg/mL~4mg/mLになるよう、日局ブドウ糖注射液5%の量を決定すること。予め日局ブドウ糖注射液5%点滴バックから、注入する溶解液分のブドウ糖注射液を抜き取っておくこと。溶解したバイアルから必要量の溶液(10mg/mL)を抜き取り、日局ブドウ糖注射液5%点滴バック内に静かに注入すること。点滴バックを静かに回転させ、気泡ができないよう、ゆっくりと混和し、振とうしないこと。
14.1.7 希釈後は速やかに使用すること。なお、希釈後、直ちに使用できない場合は、2~8℃で最長24時間保存できるが、その後25℃以下で9時間以内に使用すること。
14.1.8 他剤との混合を行わないこと。
14.1.9 各バイアルは一回限りの使用とすること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 タンパク質を吸着しにくい0.2μmのインラインフィルターを用いて投与すること。
14.2.2 他剤との混注を行わないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

日局注射用水で溶解し、日局ブドウ糖注射液5%を用いて希釈した後に投与すること。初回点滴速度は1mg/kg/時で開始し、infusion reactionの発現がない場合は表1に従い、30分ごとに点滴速度を上げること。なお、乳児型の患者は状態に応じて5段階投与とすることも可能である。点滴速度を上げる前には、都度バイタルサイン等を確認すること。患者の体重に基づく総点滴量は表2を参照すること。
表1 点滴速度及び総点滴時間
点滴速度(mg/kg/時)総点滴時間(時間)
第1段階第2段階第3段階第4段階第5段階
遅発型の患者135注1)7注1)4~5
乳児型の患者4段階投与13577
5段階投与注2)136810注2)5
注1)体重範囲1.25-5kgの遅発型の患者において最終点滴速度は4.8mg/kg/時を超えないこと。注2)体重範囲1.25-5kgの乳児型の患者において最終点滴速度は9.6mg/kg/時を超えないこと。
表2 投与量20mg/kg及び40mg/kgに対する総点滴量
体重範囲(kg)投与量20mg/kgに対する総点滴量(mL)投与量40mg/kgに対する総点滴量(mL)
1.25-55050
5.1-1050100
10.1-20100200
20.1-30150300
30.1-35200400
35.1-50250500
50.1-60300600
60.1-1005001000
100.1-1206001200

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
酵素補充療法(ALGLU)の治療歴のない遅発型ポンペ病患者(16歳~78歳)に本剤20mg/kgを隔週で反復静脈内投与したときの本薬の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
表3 本剤を隔週で反復静脈内投与したときの本薬の薬物動態パラメータ
測定時点例数Cmax(μg/mL)AUClast(μg・h/mL)tmax(h)t1/2注1)(h)
初回投与時49259±72.31290±4204.02[2.53,6.33]1.34±0.561注2)
投与49週時48242±81.41250±4334.03[2.20,7.33]1.55±0.887
平均±SD、tmaxは中央値[範囲]注1)最終相の消失半減期、注2)47例
酵素補充療法(ALGLU)既治療の乳児型ポンペ病患者(1歳~12歳)に本剤20又は40mg/kgを隔週で反復静脈内投与したときの本薬の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
表4 本剤を隔週で反復静脈内投与したときの本薬の薬物動態パラメータ
投与群測定時点例数Cmax(μg/mL)AUClast(μg・h/mL)tmax(h)t1/2注5)(h)
コホート1注3)
本剤20mg/kg
初回投与時5189±56.7923±3524.43[3.90,5.33]0.703±0.291
投与25週時5175±65.9805±2953.97[3.77,4.75]0.601±0.256
コホート2注3)
本剤40mg/kg
初回投与時4403±1712630±9727.00[6.00,7.25]1.15±0.523
投与25週時5297±60.11930±3487.13[5.67,7.98]1.04±0.248
コホート3注4)
本剤40mg/kg
初回投与時4250±45.11720±2556.83[6.65,7.22]0.806±0.248
投与25週時5356±84.72200±5336.87[5.03,7.43]1.19±0.472
平均±SD、tmaxは中央値[範囲]注3)少なくとも6カ月間にわたってALGLUが一定の用量で投与されていたにも関わらず、臨床的悪化を示す患者注4)少なくとも6カ月間にわたってALGLUが一定の用量で投与されていたにも関わらず、不十分な臨床反応を示す患者注5)最終相の消失半減期
16.3 分布
酸性α-グルコシダーゼノックアウトマウスへ本剤を投与したところ、肝臓で最も高く分布し、肝臓と比較すると少量であるが心臓及び骨格筋にも分布した。
遅発型ポンペ病患者75例から得られた血漿中本薬濃度に基づく母集団薬物動態解析の結果、本剤の見かけの中心コンパートメントにおける分布容積は3.4Lと推定された。また、本剤20又は40mg/kgを隔週静脈内投与したときの乳児型ポンペ病患者における定常状態での平均分布容積は3.5~5.4Lであった。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 Infusion reaction(30.4%)、アナフィラキシー(1.4%)
本剤投与中又は投与終了後数時間以内に、悪寒、頭痛、悪心、そう痒症、発疹、蕁麻疹等のinfusion reactionがあらわれることがある。これらの症状が発現した場合、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤又は抗炎症剤等)、もしくは緊急処置を行うこと。[1.1、2.、8.1、8.2、9.1.1、9.1.3参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

2%以上2%未満
神経系頭痛、浮動性めまい振戦
呼吸器咳嗽、呼吸困難呼吸窮迫
消化器悪心、下痢口唇腫脹、舌腫脹、嘔吐
皮膚そう痒症、発疹、蕁麻疹、紅斑皮膚変色、紅斑性皮疹、手掌紅斑、多汗症
骨格筋系筋痙縮、筋肉痛四肢痛
全身及び局所反応疲労、悪寒、胸部不快感、疼痛インフルエンザ様疾患、発熱
臨床検査血圧上昇、酸素飽和度低下、体温上昇、心拍数増加
眼充血
心臓頻脈
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