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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • ○骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
  • ○骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長

    • ・ターナー症候群
    • ・慢性腎不全
  • ○骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症
  • ○プラダー・ウィリ症候群における体組成異常及び骨端線閉鎖を伴わない低身長
  • ○成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)

用法・用量

効能・効果用法・用量
骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを2~4回に分けて筋肉内に注射するか、あるいは6~7回に分けて皮下に注射する。
骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長ターナー症候群通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを2~4回に分けて筋肉内に注射するか、あるいは6~7回に分けて皮下に注射する。
慢性腎不全通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを6~7回に分けて皮下に注射するが、投与開始6カ月後以降増量基準に適合した場合は0.35mgまで増量することができる。
骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.23mgを6~7回に分けて皮下に注射する。なお、効果不十分な場合は1週間に体重kg当たり0.47mgまで増量し、6~7回に分けて皮下に注射する。
プラダー・ウィリ症候群における体組成異常及び骨端線閉鎖を伴わない低身長通常、小児には、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.245mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
通常、成人には、開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.042mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgまで増量する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1.6mgを超えないこと。
成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.021mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6~7回に分けて皮下に注射する。なお、投与量は臨床症状及び血清IGF-I濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1mgを超えないこと。
  • なお、専用のソマトロピン注入器を用いて溶解・注射するか、又は専用の溶解器を用いて溶解、注射する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • <効能共通>

    • 2.1 悪性腫瘍のある患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため。][9.1.3、9.1.4参照]
    • 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • <プラダー・ウィリ症候群における体組成異常及び骨端線閉鎖を伴わない低身長>

    • 2.3 高度な肥満又は重篤な呼吸器障害のある小児患者[8.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 糖尿病患者、耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者
糖尿病患者では、投与開始前に血糖(血糖値、HbA1c等)及び糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)の病勢をコントロールしておくこと。投与開始後は定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、また、糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)を含め、患者の状態を注意深く観察すること。必要に応じて、糖尿病用薬の投与量の調整を行うこと。投与開始後に糖尿病の症状の顕在化又は悪化が認められた場合は、本剤の投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。
耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者(肥満、家族歴に糖尿病を持つ患者等)では、慎重に観察すること。糖尿病が顕在化することがある。[8.1、10.2、11.1.4参照]
9.1.2 心疾患のある患者
ときに一過性の浮腫があらわれることがある。
9.1.3 脳腫瘍(頭蓋咽頭腫、下垂体腺腫、松果体腫等)による成長ホルモン分泌不全性低身長症及び成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の患者
脳腫瘍の進行や再発の観察を十分に行うこと。成長ホルモンが細胞増殖作用を有する。[2.1、9.1.4参照]
9.1.4 脳腫瘍の既往のある患者
定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること。成人成長ホルモン分泌不全症患者では脳腫瘍の既往のある患者が多く含まれており、国内臨床試験において本剤の治療で脳腫瘍が再発したとの報告がある。[2.1、9.1.3参照]
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 慢性腎不全の患者
血清クレアチニン等を定期的に検査し、基礎疾患の進行の観察を十分に行い、悪化が認められた場合は本剤を減量するなど慎重に投与すること。腎機能が悪化することがある。
9.2.2 腎疾患のある患者
ときに一過性の浮腫があらわれることがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.2参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中への移行については不明である。
9.8 高齢者
投与量の減量あるいは投与中止も考慮に入れて、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。また、外国において、成人成長ホルモン分泌不全症患者における成長ホルモン維持用量は加齢に伴い減少することが報告されている。

8.重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 成長ホルモンは、インスリン感受性を低下させるため、本剤の投与により血糖値、HbA1cの上昇があらわれることがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、異常が認められた場合は、投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。特にプラダー・ウィリ症候群及びターナー症候群においては、耐糖能の低下を合併することがあり、経過を注意深く観察すること。[9.1.1、11.1.4参照]
8.2 甲状腺機能低下症があらわれることがあるため、甲状腺機能を定期的に検査し、甲状腺機能低下症があらわれあるいは悪化した場合には適切な治療を行うことが望ましい。[11.2参照]
<骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症>
8.3 治療前及び治療中にIGF-Iを3カ月から6カ月に1回、HbA1c、空腹時又は随時血糖、TSH、fT4、骨年齢を6カ月から1年に1回測定すること。異常が認められた場合には投与中止を考慮すること。
8.4 本疾患の治療に精通した医師(小児内分泌専門医等)あるいはその指導のもとで治療を行うこと。
<プラダー・ウィリ症候群における体組成異常及び骨端線閉鎖を伴わない低身長>
8.5 高度な肥満、呼吸器障害又は睡眠時無呼吸の既往、呼吸器感染の要因をもつプラダー・ウィリ症候群の小児患者において、本剤投与に伴う死亡例が報告されている。また、これら要因をもつ男性患者ではさらに危険性が高まる可能性がある。
従って、高度な肥満又は重篤な呼吸器障害のある患者には投与しないこと。[2.3参照]
また、成人も含め以下の点に注意すること。
・投与に際し、上気道閉塞がないことを確認すること。本剤投与中に上気道閉塞の徴候(いびきの発現又は増加等も含む)を示した場合は、本剤の投与を中止すること。
・睡眠時無呼吸の有無を確認し、睡眠時無呼吸が疑われる場合は観察を十分に行うこと。
・患者が効果的な体重管理を行っていることを確認すること。
・呼吸器感染の徴候の有無を十分に観察し、感染症に対する適切な処置を行うこと。
8.6 小児では、脊柱変形(側弯)が過度に進行するおそれがあるので、本剤投与中は理学的検査及びX線検査等を定期的に実施し観察を十分に行うこと。
8.7 成人では、血清IGF-I値が基準範囲上限を超えないよう、定期的に検査を実施すること。[7.3参照]
8.8 成人では、本剤と本剤以外のホルモン剤を併用する場合には、併用するホルモン剤が血清IGF-I濃度に影響を及ぼすことがあるため、慎重に血清IGF-I濃度をモニタリングすること。[10.2参照]
8.9 本疾患の治療に精通した医師(内分泌専門医等)あるいはその指導のもとで治療を行うこと。なお、成人患者における長期投与の経験は限られている。
<成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)>
8.10 血清IGF-I値が基準範囲上限を超えないよう、定期的に検査を実施すること。[7.4、7.5参照]
8.11 本剤と本剤以外のホルモン剤を併用する場合には、併用するホルモン剤が血清IGF-I濃度に影響を及ぼすことがあるため、慎重に血清IGF-I濃度をモニタリングすること。[10.2参照]
8.12 浮腫、関節痛等があらわれることがあるため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与量の減量あるいは投与中止を考慮すること。
8.13 内分泌専門医あるいは内分泌専門医の指導のもとで治療を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤を使用する場合は、専用の注入器を用いて溶解・注射するか、又は専用の溶解器を用いて溶解すること。
14.1.1 専用の注入器を用いる場合
(1)本剤を注入器筒部に挿入し、ネジを回して筒部を合体させることにより、ソマトロピン(遺伝子組換え)の粉末と溶解液を混合し、静かに円を描くように回して溶解すること。(激しく振盪しないこと。)
(2)溶解後、注入器の使用方法に従って注射すること。
14.1.2 専用の溶解器を用いる場合
(1)本剤を溶解器にセットし、内筒をねじ込むことにより、ソマトロピン(遺伝子組換え)の粉末と溶解液を混合し、静かに円を描くように回して溶解すること。(激しく振盪しないこと。)
(2)溶解後、通気針を刺して本剤(カートリッジ前部)中の空気を抜いた後、注射器に取って注射すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 筋肉内注射時
筋肉内注射する場合には、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。
・同一部位への反復注射は行わないこと。
・神経走行部位を避けること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
・注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
14.2.2 皮下注射時
皮下注射する場合には、注射部位を上腕、大腿、腹部、臀部等広範に求め、順序よく移動し、同一部位に短期間内に繰り返し注射しないこと。
14.3 薬剤交付時の注意
14.3.1 保存時
溶解後は専用の注入器又は溶解器に取りつけたまま、凍結を避け2~8℃で遮光保存し、4週間以内に使用すること。(溶解後凍結した場合は使用しないこと。)
14.3.2 その他
感染症の原因となるおそれがあるので、1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。

7.用法及び用量に関連する注意

<骨端線閉鎖を伴わない慢性腎不全における低身長>
7.1 血清クレアチニン等腎機能を定期的に検査し、基礎疾患の進行の観察を十分に行うこと。腎機能の異常な悪化が認められた場合は投与を中止すること。本剤の投与に際し、身長の伸びが投与開始6カ月間で年間成長率に換算して4cm/年未満であり、かつ治療前1年間の成長率との差が1cm/年未満である場合は投与を中止すること。なお、治療の継続基準として、6カ月目及び1年目は年間成長率が4cm/年以上又は治療前1年間の成長率との差が1cm/年以上、2年目は年間成長率が2cm/年以上、3年目以降は年間成長率が1cm/年以上の場合は治療を継続できるものとする。ただし、骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。また、上記継続基準を満たし、かつ次のいずれかに該当する場合は増量できるものとする。
・慢性腎不全のため同性、同年齢の標準身長の-2SD以下の低身長をきたし、0.175mg/kg/週の投与を継続しても骨年齢が男17歳、女15歳に達するまでに標準身長の-2SDまで到達する見込みがない場合
・1年以内に腎移植を予定しており、それまでに0.175mg/kg/週の投与を継続しても標準身長の-2SDまで到達する見込みがない場合
<プラダー・ウィリ症候群における体組成異常及び骨端線閉鎖を伴わない低身長>
7.2 小児では、1年ごとに成長速度を判定し、成長速度≧1cm/年を満たさないとき、又は骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは、1週間に体重kg当たり0.084mgに減量する等により、成人用量へ移行すること。
7.3 成人における本剤の投与量は、血清IGF-I濃度を参照して調整すること。血清IGF-I濃度は投与開始4週間後及び12週間後に1回、それ以降は12週から26週に1回の測定を目安とすること。また、副作用の発現等の際は、適宜、血清IGF-I濃度を測定し、本剤の減量、投与中止等適切な処置をとること。[8.7参照]
<成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)>
7.4 本剤の投与量は、血清IGF-I濃度を参照して調整すること。血清IGF-I濃度は投与開始後24週目までは4週間に1回、それ以降は12週から24週に1回の測定を目安とすること。また、副作用の発現等の際は、適宜、血清IGF-I濃度を測定し、本剤の減量、投与中止等適切な処置をとること。[8.10参照]
7.5 加齢に伴い生理的な成長ホルモンの分泌量や血清IGF-I濃度が低下することが知られている。本剤投与による症状の改善が認められなくなり、かつ本剤を投与しなくても血清IGF-I濃度が基準範囲内にある場合は、投与中止を考慮すること。[8.10参照]

5.効能又は効果に関連する注意

<骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症>
5.1 本剤の適用は、成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された患者に限定すること。診断にあたっては、最新の「厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断と治療の手引き」を参照すること。
<骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長>
5.2 適用基準
染色体検査によりターナー症候群と確定診断された者で、身長が標準身長の-2SD以下又は年間の成長速度が2年以上にわたって標準値の-1.5SD以下である場合。
5.3 治療継続基準
1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
・成長速度≧4cm/年
・治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
・治療2年目以降で、治療中1年間の成長速度が下記の場合。
2年目≧2cm/年
3年目以降≧1cm/年
ただし、以上のいずれも満たさないとき、又は骨年齢が15歳以上に達したときは投与を中止すること。
<骨端線閉鎖を伴わない慢性腎不全における低身長>
5.4 糸球体ろ過率等を検査し確定診断すること。
<骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症>
5.5 適用基準
以下のいずれの基準も満たすこと。
5.5.1 出生時
出生時の体重及び身長がともに在胎週数相当の10パーセンタイル未満で、かつ出生時の体重又は身長のどちらかが、在胎週数相当の-2SD未満であること。
なお、重症の新生児では出生時に身長が測定できないことがあるので、測定されていない場合は、出生体重で判定すること。
5.5.2 治療の開始条件
・3歳以上の患者であること。
・現在の身長が標準身長の-2.5SD未満。
・治療開始前1年間の成長速度が標準成長速度の0SD未満。
5.5.3 出生後の成長障害が子宮内発育遅延以外の疾患等に起因する患者でないこと。また、成長障害をもたらすと考えられる治療を受けている患者でないこと。
5.6 治療継続基準
1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
・成長速度≧4cm/年
・治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
・治療2年目以降で、治療中1年間の成長速度が下記の場合。
2年目≧2cm/年
3年目以降≧1cm/年
ただし、年間成長速度が、思春期による最大成長時を過ぎて2cm未満になった場合は中止する。
上記治療継続基準のいずれも満たさないとき、又は骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。
<プラダー・ウィリ症候群における体組成異常及び骨端線閉鎖を伴わない低身長>
5.7 適用基準
遺伝学的検査によりプラダー・ウィリ症候群と確定診断された者
5.8 プラダー・ウィリ症候群の基本的治療である食事療法、運動療法を行った上で適応を考慮すること。
<成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)>
5.9 本剤の適用は、成人成長ホルモン分泌不全症と診断された患者のうち、以下のいずれかの患者に限定すること。なお、重症の基準は、最新の「厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 成人成長ホルモン分泌不全症の診断と治療の手引き」の病型分類を参照すること。
5.9.1 小児期発症型(小児期に成長ホルモン分泌不全症と確定診断されている患者)では、以下のいずれかを満たすもの。ただし、診断にあたっては、本治療開始前に再度成長ホルモン分泌刺激試験を行うこと。
・2種類以上の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
・頭蓋内器質性疾患の合併ないし既往歴、治療歴又は周産期異常の既往があり、成長ホルモンを含む複数の下垂体ホルモンの分泌低下がある患者では、1種類の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
5.9.2 成人期発症型では、頭蓋内器質性疾患の合併ないし既往歴、治療歴又は周産期異常の既往がある患者のうち、以下のいずれかを満たすもの。
・成長ホルモンを含む複数の下垂体ホルモンの分泌低下がある患者で、1種類の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
・成長ホルモン単独の分泌低下がある患者で、2種類の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
[成長ホルモン分泌刺激試験の種類と成人成長ホルモン分泌不全症で重症と診断される血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値]
成長ホルモン分泌刺激試験の種類重症と診断される血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値
インスリン、アルギニン、グルカゴン1.8ng/mL以下
GHRP-29ng/mL以下

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
アジア人健常成人男子(20例)に12mg製剤を単回皮下注射(ソマトロピンとして5.3mg)したところ、投与後の成長ホルモン血清中濃度のCmaxは153±58mIU/L、AUC0-∞は1420±300mIU・hr/L、tmaxは4.85±2.11hr、t1/2は3.64±2.41hr(平均値±標準偏差)であり、また5.3mg製剤の単回皮下注射(ソマトロピンとして5.3mg)後も各パラメーターは同様の値を示し、両製剤は生物学的に同等であることが確認された。
16.1.2 反復投与
欧米人のデータでは、6カ月間反復皮下注射後も蓄積性が認められないとの報告がある。
16.2 吸収
皮下注射と筋肉内注射(各々8国際単位(2.8mgに相当)1回投与)時の血中動態を1.33mg製剤を用いて交叉試験法により比較した試験では、両投与経路間のバイオアベイラビリティーは同等であることが確認されている。
16.6 特定の背景を有する患者
慢性腎不全の小児に皮下注射し血中濃度の推移を検討したところ、投与24時間後には投与前と同程度の濃度を示した。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
糖質コルチコイド成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。糖質コルチコイドが成長抑制効果を有するため。
糖質コルチコイド血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること。成長ホルモンが11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β-HSD-1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため。
経口エストロゲン
[8.8、8.11参照]
成長ホルモンの作用が抑制されることがある。成人では本剤の増量を検討すること。エストロゲンがIGF-I産生を抑制するため。
糖尿病用薬
インスリン製剤
ビグアナイド系薬剤
スルホニルウレア剤
速効型インスリン分泌促進薬
α-グルコシダーゼ阻害剤
チアゾリジン系薬剤
DPP-4阻害剤
GLP-1受容体作動薬
SGLT2阻害剤 等
[9.1.1参照]
本剤投与により、血糖値が上昇することがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと。成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため。
甲状腺ホルモン甲状腺ホルモン補充療法を受けている患者では、本剤投与により軽度の甲状腺機能亢進様症状を起こすことがあるので、本剤による治療開始後及び本剤の投与量変更後に甲状腺機能検査を行うことが望ましい。T4からT3への転換が促進され、血清T4の低下及び血清T3の増加が生じる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 痙攣(頻度不明)
11.1.2 甲状腺機能亢進症(0.3%)
11.1.3 ネフローゼ症候群(頻度不明)
ネフローゼ症候群(浮腫、尿蛋白、低蛋白血症)があらわれることがある。
11.1.4 糖尿病(0.5%)
耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがある。[8.1、9.1.1参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症、骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長(ターナー症候群、慢性腎不全)、骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症、プラダー・ウィリ症候群における体組成異常(小児)及び骨端線閉鎖を伴わない低身長>

0.5%以上0.5%未満頻度不明
過敏症全身そう痒湿疹蕁麻疹、発疹、紅斑
内分泌耐糖能低下甲状腺機能低下症a)
筋・骨格系関節痛・下肢痛等の成長痛、慢性腎不全に合併する骨異形成症の進行筋痛、大腿骨骨頭辷り症、踵骨骨端炎側弯症等の脊柱変形の進行、大腿骨骨頭壊死、ミオグロビン上昇、有痛性外脛骨、外骨腫、周期性四肢麻痺
代謝異常トリグリセライド上昇、遊離脂肪酸上昇LDH上昇、血清P上昇、総蛋白減少CK上昇
泌尿器慢性腎不全における血清クレアチニンの上昇、慢性腎不全におけるBUNの上昇、尿潜血・顕微鏡的血尿、蛋白尿
肝臓ASTの上昇、ALTの上昇
消化器腹痛嘔気、胃腸炎、口腔嚢胞
精神神経系頭痛攻撃性、感覚鈍麻
血液異型リンパ球出現、貧血、白血球数上昇好酸球増多
投与部位出血、硬結疼痛、発赤皮下脂肪の消失、熱感
全身症状浮腫、顔面浮腫、発熱、胸部不快感
その他アデノイド肥大、いぼ、脱毛、扁桃肥大、喘息・気管支炎、鼻膿瘍、頭蓋内圧亢進に伴う乳頭浮腫・視覚異常・頭痛・悪心及び嘔吐b)、いびき

a)[8.2参照]
b)[15.1.6参照]

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
<成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)、プラダー・ウィリ症候群における体組成異常(成人)>

5%以上5%未満頻度不明
過敏症湿疹、発疹
内分泌耐糖能低下甲状腺機能低下症a)、月経困難
筋・骨格系筋脱力、関節痛、四肢のこわばり筋痛、腱鞘炎、関節炎、腱炎、腱障害、肩関節の違和感、踵骨棘、四肢痛、胸骨痛
代謝異常ALPの上昇トリグリセライド上昇、血清ナトリウム低下、血清クロール低下、リン脂質上昇、血清無機リン上昇、LDL-コレステロール上昇、血清カルシウム上昇
泌尿器尿潜血・顕微鏡的血尿蛋白尿
肝・胆道系ASTの上昇、ALTの上昇γ-GTP上昇、胆のうポリープ
消化器腹痛、嘔気、嘔吐、消化不良、便秘
精神神経系感情不安定、無気力・集中力低下、うつ状態、頭痛、不安知覚減退、疎外感、不眠、食欲亢進、傾眠、めまい異常感覚
血液貧血、白血球数上昇、白血球異常、好酸球上昇
循環器血圧上昇、不整脈
投与部位出血、熱感
全身症状浮腫背部痛、倦怠感、熱感、疲労、顔面浮腫
その他難聴、副鼻腔炎、喀血、喘息、単純疱疹、脱毛、真菌性皮膚炎、多汗、ガングリオン、白内障、眼痛、飛蚊症、眼の乾燥、不正咬合、歯周炎、体重増加、顔面痛

a)[8.2参照]

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