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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • SARS-CoV-2による感染症

用法・用量

  • 通常、18歳以上の患者には、モルヌピラビルとして1回800mgを1日2回、5日間経口投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[2.2、9.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
動物実験で胎児毒性が報告されている。妊娠ラットの器官形成期にモルヌピラビルを投与した実験において、N-ヒドロキシシチジン(NHC)の臨床曝露量の8倍に相当する用量で催奇形性及び胚・胎児致死が、3倍以上に相当する用量で胎児の発育遅延が認められている。また、妊娠ウサギの器官形成期にモルヌピラビルを投与した実験において、NHCの臨床曝露量の18倍に相当する用量で胎児体重の低値が認められている。[2.2、9.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ラットの授乳期にモルヌピラビルを投与したとき、出生児の血漿中にNHCが検出されている。ヒト乳汁中への移行の有無及び乳汁産生への影響に関するデータはない。
9.7 小児等
18歳未満を対象とした臨床試験は実施していない。

7.用法及び用量に関連する注意

SARS-CoV-2による感染症の症状が発現してから速やかに投与を開始すること。臨床試験において、症状発現から6日目以降に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない。[17.1.1参照]

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有する等、本剤の投与が必要と考えられる患者に投与すること。また、本剤の投与対象については最新のガイドラインも参考にすること。[17.1.1参照]
5.2 重症度の高いSARS-CoV-2による感染症患者に対する有効性は確立していない。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人
モルヌピラビルはNHCのプロドラッグであり、全身循環へ到達する前に主要代謝物であるNHCへ加水分解され細胞内に取り込まれた後、活性型であるリボヌクレオシド三リン酸化体(NHC-TP)にリン酸化される。
(1)単回投与
健康成人にモルヌピラビル800mgを単回経口投与した際のNHCの血漿中濃度推移を図1に、血漿中薬物動態パラメータを表1に示す。モルヌピラビル200~1600mgの範囲で、NHCのCmax及びAUCは概して用量に比例して増加した。
図1 健康成人にモルヌピラビル800mgを単回経口投与した際のNHCの血漿中濃度推移(平均値+標準偏差)
表1 健康成人にモルヌピラビル800mgを単回経口投与した際のNHCの血漿中薬物動態パラメータ
例数Tmax(hr)Cmax††(ng/mL)AUC0-12hr††(ng・hr/mL)
151.50(1.00-2.00)5000(4450-5610)12100(11100-13300)
† 中央値(範囲)†† 幾何平均(95%信頼区間)
(2)反復投与
健康成人にモルヌピラビル800mgを12時間ごとに反復経口投与した際のNHCの血漿中薬物動態パラメータは表2のとおりであった。1日2回の反復経口投与で得られたNHCのAUC0-12hrの累積係数(1.05)に基づく有効半減期は2.73時間であった。
表2 健康成人にモルヌピラビル800mgを12時間ごとに反復経口投与した際の定常状態におけるNHCの血漿中薬物動態パラメータ
例数Tmax(hr)Cmax††(ng/mL)AUC0-12hr††(ng・hr/mL)
131.50(1.00-2.50)4660(4130-5260)12700(11600-13900)
† 中央値(範囲)†† 幾何平均(95%信頼区間)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人にモルヌピラビル800mgを単回経口投与注)した際、高脂肪食摂取後投与では空腹時投与に比べてNHCのCmaxは24%減少し、AUCは両条件下で同程度であった。本剤は、食事とは関係なく投与可能である。
16.3 分布
NHCのヒト血漿蛋白に対する結合率は0%であった(in vitroデータ)。
16.4 代謝
モルヌピラビルはNHCのプロドラッグであり、全身循環へ到達する前に主要代謝物であるNHCへ加水分解される。NHCは内因性ピリミジンの代謝と同じ経路でウリジン及びシチジンへ代謝され、消失する。
16.5 排泄
健康成人にモルヌピラビル800mgを1日2回5.5日間反復経口投与注)した際、NHCの尿中排泄率は3%であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害者
モルヌピラビル及びNHCの主要な消失経路は腎排泄ではないため、腎機能障害がこれらの排泄に影響を及ぼす可能性は低い。母集団薬物動態解析の結果、軽度及び中等度の腎機能障害がNHCの薬物動態に及ぼす意味のある影響はみられなかった(外国人データ)。重度腎機能障害患者(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)又は透析を必要とする患者におけるモルヌピラビル及びNHCの薬物動態の評価は実施していない。
16.6.2 肝機能障害者
肝機能障害者におけるモルヌピラビル及びNHCの薬物動態の評価は実施していない。非臨床試験の結果、NHCの主要な消失経路は肝代謝ではないと考えられた。また、モルヌピラビルは主に消化管及び肝臓でNHCへ代謝される一方、モルヌピラビルの加水分解に必要な代謝酵素は広範な組織に分布しているため、肝機能障害がモルヌピラビル及びNHCの曝露量に影響を及ぼす可能性は低い。
16.6.3 高齢者
母集団薬物動態解析の結果、高齢者におけるNHCの薬物動態は若年者と同様であった(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 In vitro試験成績
モルヌピラビル及びNHCは主要な薬物代謝酵素及びトランスポーターの基質ではない。また、モルヌピラビル及びNHCは主要な薬物代謝酵素及びトランスポーターに対する阻害作用又は誘導作用を示さなかった。
16.7.2 臨床における薬物相互作用試験
臨床薬物相互作用試験は実施していない。
注)本剤の承認された用法及び用量は、1回800mgを1日2回5日間経口投与である。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー(頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1%以上2%未満1%未満頻度不明
胃腸障害下痢、悪心嘔吐
神経系障害浮動性めまい頭痛
皮膚及び皮下組織障害発疹、蕁麻疹中毒性皮疹、紅斑
過敏症血管性浮腫
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