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ベザフィブラート徐放錠100mg「NIG」、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 高脂血症(家族性を含む)

用法・用量

  • 通常、成人にはベザフィブラートとして1日400mgを2回に分けて朝夕食後に経口投与する。
    なお、腎機能障害を有する患者及び高齢者に対しては適宜減量すること。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 2.1 人工透析患者(腹膜透析を含む)[9.2.1参照]
  • 2.2 腎不全などの重篤な腎疾患のある患者[9.2.1参照]
  • 2.3 血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者[9.2.1参照]
  • 2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.5 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 胆石又はその既往歴のある患者
胆石の形成がみられることがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 人工透析患者(腹膜透析を含む)、腎不全などの重篤な腎疾患のある患者又は血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者
投与しないこと。急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。[2.1-2.3、7.参照]
9.2.2 腎機能検査値異常のある患者(人工透析患者(腹膜透析を含む)、腎不全などの重篤な腎疾患のある患者又は血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者を除く)
本剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、本剤を少量から投与開始するとともに、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。[7.、10.2、11.1.1参照]
9.2.3 腎疾患のある患者(人工透析患者(腹膜透析を含む)、腎不全などの重篤な腎疾患のある患者又は血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者を除く)
症状の増悪及び横紋筋融解症があらわれることがある。[7.、11.1.1参照]
9.2.4 血清クレアチニン値が1.5mg/dLを超える患者(人工透析患者(腹膜透析を含む)、腎不全などの重篤な腎疾患のある患者又は血清クレアチニン値が2.0mg/dL以上の患者を除く)
横紋筋融解症があらわれることがある。[7.、11.1.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 肝障害又はその既往歴のある患者
血中濃度が上昇するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.5参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
9.8.1 患者の合併症、既往歴、自・他覚症状などに留意し、少量から開始するなど投与量に十分注意すること。肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど、副作用が発現しやすい。
9.8.2 腎機能については投与中も定期的に臨床検査等を行い、常に機能低下がないかどうかを確認し、異常が認められた場合には直ちに投薬を中止して、さらに腎機能悪化が進行しないよう適切な処置を行うこと。[7.参照]
9.8.3 スルホニル尿素系血糖降下薬(グリベンクラミド等)との併用により、冷汗、強い空腹感、動悸等の低血糖症状があらわれることがあるので注意すること。[10.2参照]

8.重要な基本的注意

8.1 あらかじめ高脂血症の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。
8.2 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
14.1.2 本剤は徐放錠であるので、割ったり、砕いたりしないでそのまま服用させること。

7.用法及び用量に関連する注意

本剤は主として腎臓を経て尿中に排泄されるので、腎機能障害のある患者への投与には十分注意する必要がある。投与にあたっては、下表の血清クレアチニン値に応じて減量すること。[9.2.1-9.2.4参照]
また、高齢者では、加齢により腎機能の低下を認める一方で、筋肉量の低下から血清クレアチニン値の上昇が軽微であるため、下表のクレアチニンクリアランスに応じた投与量の調節を行うこと。[9.8.2参照]
なお、投与量はクレアチニンクリアランスの実測値より設定することが望ましいが、患者の身体状況等を勘案し、実測することが困難である場合には、例えばクレアチニンクリアランスと高い相関性が得られる下記の安田の推定式を用いる等により、用量の設定を行うこと。
男性
(176-年齢)×体重/(100×血清クレアチニン値)
女性
(158-年齢)×体重/(100×血清クレアチニン値)
血清クレアチニン値クレアチニンクリアランス投与量
Scr≦1.5mg/dL60mL/分≦Ccr400mg/日
(200mg×2)
1.5mg/dL<Scr<2.0mg/dL50mL/分<Ccr<60mL/分200mg/日
(200mg×1)
Scr:血清クレアチニン値Ccr:クレアチニンクリアランス

5.効能又は効果に関連する注意

適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子10名にベザフィブラート200mgを単回投与した結果、最高血中濃度到達時間は4.5時間、最高血中濃度は3.5μg/mL、血中からの消失半減期は3.0時間であった。
ベザフィブラート200mg単回投与時の速度論的パラメータ
Tmax(hr)Cmax(μg/mL)AUC(μg・hr/mL)T1/2(hr)
4.5±0.53.45±0.3217.97±1.222.98±0.54
(n=10:mean±S.E.)
16.1.2 反復投与
健康成人男子6名にベザフィブラート200mgを1日2回、7日間連続投与した結果、投与2日後に定常状態となり安定した血中濃度が得られた。
16.1.3 生物学的同等性試験
<ベザフィブラート徐放錠100mg「NIG」>
(1)絶食投与
ベザフィブラート徐放錠100mg「NIG」とベザトールSR錠100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ベザフィブラートとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
投与量(mg)AUC0-24(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ベザフィブラート徐放錠100mg「NIG」1008.02±1.892.06±0.784.4±1.21.92±0.67
ベザトールSR錠100mg1008.07±1.971.91±0.563.7±1.01.95±0.94
(平均±標準偏差、n=14)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2)食後投与
ベザフィブラート徐放錠100mg「NIG」とベザトールSR錠100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ベザフィブラートとして100mg)健康成人男子に食後単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
投与量(mg)AUC0-24(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ベザフィブラート徐放錠100mg「NIG」1007.41±1.491.80±0.625.5±1.32.00±0.84
ベザトールSR錠100mg1007.79±2.391.83±0.655.0±1.21.90±0.74
(平均±標準偏差、n=14)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
<ベザフィブラート徐放錠200mg「NIG」>
(3)絶食投与
ベザフィブラート徐放錠200mg「NIG」とベザトールSR錠200mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ベザフィブラートとして200mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
投与量(mg)AUC0-24(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ベザフィブラート徐放錠200mg「NIG」20014.10±3.532.84±0.594.1±1.24.8±4.9
ベザトールSR錠200mg20014.29±2.323.10±0.744.6±0.63.4±2.5
(平均±標準偏差、n=14)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(4)食後投与
ベザフィブラート徐放錠200mg「NIG」とベザトールSR錠200mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ベザフィブラートとして200mg)健康成人男子に食後単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
薬物動態パラメータ
投与量(mg)AUC0-24(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ベザフィブラート徐放錠200mg「NIG」20017.90±2.493.68±0.984.4±1.23.4±3.2
ベザトールSR錠200mg20017.34±4.253.52±1.044.7±1.43.0±2.3
(平均±標準偏差、n=14)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.4 代謝
健康成人男子にベザフィブラートを投与した結果、尿中に未変化体及び代謝物(グルクロン酸抱合体及び水酸化体)を認めたが、血中はほとんど未変化体であった。
16.5 排泄
健康成人男子にベザフィブラート400mgを単回投与注)した結果、48時間までに投与量の69.1%が尿中に排泄され、そのほとんどが24時間以内であった。
注)本剤の承認されている用法及び用量は「通常、成人にはベザフィブラートとして1日400mgを2回に分けて朝夕食後に経口投与する。なお、腎機能障害を有する患者及び高齢者に対しては適宜減量すること。」である。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
HMG-CoA還元酵素阻害薬
プラバスタチンナトリウム
シンバスタチン
フルバスタチンナトリウム 等
[9.2.2、11.1.1参照]
急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。危険因子:腎機能検査値異常のある患者
フルバスタチンナトリウムフルバスタチンナトリウムの血中濃度が上昇することがある。フルバスタチンナトリウムの肝代謝が阻害され、初回通過効果が低下したものと考えられる。
抗凝血薬
ワルファリンカリウム
プロトロンビン時間を測定して抗凝血薬の量を調節すること。出血又はその傾向が認められた場合には、抗凝血薬あるいは全ての該当薬剤を減量又は中止すること。本剤による抗凝血薬の作用部位の親和性の増加による抗凝血薬の作用増強が考えられる。
スルホニル尿素系血糖降下薬
グリベンクラミド
グリクラジド
グリメピリド 等
[9.8.3参照]
冷汗、強い空腹感、動悸等の低血糖症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には血糖降下薬の量を調節すること。本剤とこれらの薬剤との血清アルブミン結合部位における競合により、これらの薬剤の血中遊離型濃度が上昇し血糖降下作用が増強されると考えられる。
危険因子:高齢者
ナテグリニド冷汗、強い空腹感、動悸等の低血糖症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には血糖降下薬の量を調節すること。本剤とこれらの薬剤との血清アルブミン結合部位における競合により、これらの薬剤の血中遊離型濃度が上昇し血糖降下作用が増強されると考えられる。
危険因子:高齢者
インスリン低血糖症状があらわれることがある。併用する場合には血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。インスリン感受性増強等の作用により、血糖降下作用を増強すると考えられる。
シクロスポリン腎障害があらわれることがあるので、腎機能検査値(クレアチニン、BUN等)の変動に十分注意すること。腎障害の副作用が相互に増強されると考えられる。
陰イオン交換樹脂剤
コレスチラミン
本剤の吸収が遅延又は減少する可能性があるため、併用する場合には、少なくとも2時間以上の間隔をあけて投与すること。陰イオン交換樹脂剤の吸着作用によると考えられる。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[9.2.2-9.2.4、10.2参照]
11.1.2 アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(顔面浮腫、口唇の腫脹等)があらわれることがある。
11.1.3 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.4 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

1~5%未満1%未満頻度不明
精神神経系頭痛、めまい、傾眠、不眠、しびれ感
筋肉注1)CK上昇筋肉痛、筋痙攣
消化器腹痛、嘔気、食欲不振、腹部膨満感、下痢、口内炎嘔吐、便秘、胃潰瘍、胸やけ、口渇
皮膚発疹、そう痒蕁麻疹、光線過敏症
肝臓AST上昇、ALT上昇、LDH上昇
腎臓注2)BUN上昇、クレアチニン上昇
血液貧血、白血球減少、血小板増加、血小板減少
その他尿酸の上昇低血糖、全身倦怠感、脱毛、胆石、勃起不全、味覚異常、発熱、浮腫、頻尿

注1)このような場合には減量又は休薬すること。
注2)既に腎機能障害のある患者においては症状が増悪することがあるので、このような場合には直ちに投薬を中止し、適切な処置を行うこと。

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