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ターゼナカプセル0.1mg、他

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • <ターゼナカプセル0.1mg>

    • BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌
  • <ターゼナカプセル0.25mg>

    • BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌
    • ○がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
  • <ターゼナカプセル1mg>

    • ○がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌

用法・用量

  • ターゼナカプセル0.1mg

    効能又は効果用法及び用量
    ターゼナカプセル0.1mgBRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌エンザルタミドとの併用において、通常、成人にはタラゾパリブとして1日1回0.5mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
  • ターゼナカプセル0.25mg

    効能又は効果用法及び用量
    ターゼナカプセル0.25mgBRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌エンザルタミドとの併用において、通常、成人にはタラゾパリブとして1日1回0.5mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
    がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌通常、成人にはタラゾパリブとして1日1回1mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
  • ターゼナカプセル1mg

    効能又は効果用法及び用量
    ターゼナカプセル1mgがん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌通常、成人にはタラゾパリブとして1日1回1mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

禁忌 

【警告】

  • 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害(eGFRが30mL/min/1.73m2未満)のある患者
可能な限り投与を避けること。やむを得ず投与する場合には、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。[16.6.2参照]
9.2.2 中等度の腎機能障害(eGFRが30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)のある患者
本剤の開始用量を減量すること。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。[7.3、7.7、16.6.2参照]
9.4 生殖能を有する者
9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後7ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5、15.2.2参照]
9.4.2 男性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。[15.2.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。ラットを用いた動物実験において、臨床曝露量(AUC)を下回る用量で胚・胎児死亡、催奇形性(眼部隆起の扁平化、小眼球、胸骨分節の分離及び頸椎椎弓の癒合)及び骨格変異が認められている。[9.4.1、9.6参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。本剤の乳汁中への移行は不明であるが、本剤が乳汁に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。[9.5、15.2.2参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
ブリスターシートから取り出して服用するよう指導すること。シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

7.用法及び用量に関連する注意

ターゼナカプセル0.1mg
BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2 外科的又は内科的去勢術と併用しない場合の有効性及び安全性は確立していない。
7.3 中等度の腎機能障害のある患者(eGFR30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)では、本剤1日1回0.35mgを開始用量とすること。[9.2.2、16.6.2参照]
7.4 0.1mgカプセルと0.25mgカプセルの生物学的同等性は示されていないため、0.5mgを投与する際に0.1mgカプセルを使用しないこと。
7.5 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して休薬・減量・中止すること。
減量の目安
通常投与量1日1回0.5mg
1段階減量1日1回0.35mg
2段階減量1日1回0.25mg
3段階減量1日1回0.1mg
4段階減量投与中止
副作用に対する休薬及び減量基準
副作用程度処置
貧血ヘモグロビン値が8g/dL未満ヘモグロビン値が9g/dL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
血小板減少血小板数が50,000/μL未満・初発の場合、血小板数が50,000/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
・再発した場合、血小板数が75,000/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
好中球減少好中球数が1,000/μL未満好中球数が1,500/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
上記以外の副作用Grade3又はGrade4Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
*:GradeはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。

7.用法及び用量に関連する注意

ターゼナカプセル0.25mg
BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.2 外科的又は内科的去勢術と併用しない場合の有効性及び安全性は確立していない。
7.3 中等度の腎機能障害のある患者(eGFR30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)では、本剤1日1回0.35mgを開始用量とすること。[9.2.2、16.6.2参照]
7.4 0.1mgカプセルと0.25mgカプセルの生物学的同等性は示されていないため、0.5mgを投与する際に0.1mgカプセルを使用しないこと。
7.5 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して休薬・減量・中止すること。
減量の目安
通常投与量1日1回0.5mg
1段階減量1日1回0.35mg
2段階減量1日1回0.25mg
3段階減量1日1回0.1mg
4段階減量投与中止
副作用に対する休薬及び減量基準
副作用程度処置
貧血ヘモグロビン値が8g/dL未満ヘモグロビン値が9g/dL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
血小板減少血小板数が50,000/μL未満・初発の場合、血小板数が50,000/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
・再発した場合、血小板数が75,000/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
好中球減少好中球数が1,000/μL未満好中球数が1,500/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
上記以外の副作用Grade3又はGrade4Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
*:GradeはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。
<がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌>
7.6 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.7 中等度の腎機能障害のある患者(eGFR30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)では、本剤1日1回0.75mgを開始用量とすること。[9.2.2、16.6.2参照]
7.8 1mgカプセルと0.25mgカプセルの生物学的同等性は示されていないため、1mgを投与する際に0.25mgカプセルを使用しないこと。
7.9 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して休薬・減量・中止すること。
減量の目安
通常投与量1日1回1mg
1段階減量1日1回0.75mg
2段階減量1日1回0.5mg
3段階減量1日1回0.25mg
4段階減量投与中止
副作用に対する休薬及び減量基準
副作用程度処置
貧血ヘモグロビン値が8g/dL未満ヘモグロビン値が9g/dL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
血小板減少血小板数が50,000/μL未満血小板数が75,000/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
好中球減少好中球数が1,000/μL未満好中球数が1,500/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
上記以外の副作用Grade3又はGrade4Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
*:GradeはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。

7.用法及び用量に関連する注意

ターゼナカプセル1mg
<がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌>
7.6 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.7 中等度の腎機能障害のある患者(eGFR30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)では、本剤1日1回0.75mgを開始用量とすること。[9.2.2、16.6.2参照]
7.8 1mgカプセルと0.25mgカプセルの生物学的同等性は示されていないため、1mgを投与する際に0.25mgカプセルを使用しないこと。
7.9 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して休薬・減量・中止すること。
減量の目安
通常投与量1日1回1mg
1段階減量1日1回0.75mg
2段階減量1日1回0.5mg
3段階減量1日1回0.25mg
4段階減量投与中止
副作用に対する休薬及び減量基準
副作用程度処置
貧血ヘモグロビン値が8g/dL未満ヘモグロビン値が9g/dL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
血小板減少血小板数が50,000/μL未満血小板数が75,000/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
好中球減少好中球数が1,000/μL未満好中球数が1,500/μL以上に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
上記以外の副作用Grade3又はGrade4Grade1以下に回復するまで本剤を休薬する。休薬後、改善した場合は、1段階減量して本剤の投与を再開できる。
*:GradeはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。

5.効能又は効果に関連する注意

ターゼナカプセル0.1mg
BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
5.1 本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.2 承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html

5.効能又は効果に関連する注意

ターゼナカプセル0.25mg
BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌>
5.1 本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.2 承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
<がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌>
5.3 本剤の術前・術後薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.4 本剤の投与は、以下のいずれかに該当する患者を対象とすること。
・アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法歴のある患者
・アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤又はタキサン系抗悪性腫瘍剤のいずれかを含む化学療法歴があり、他方に適応のない患者
5.5 承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いた検査により、生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異(病的変異又は病的変異疑い)を有することが確認された患者に投与すること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html

5.効能又は効果に関連する注意

ターゼナカプセル1mg
<がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌>
5.3 本剤の術前・術後薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.4 本剤の投与は、以下のいずれかに該当する患者を対象とすること。
・アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法歴のある患者
・アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤又はタキサン系抗悪性腫瘍剤のいずれかを含む化学療法歴があり、他方に適応のない患者
5.5 承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いた検査により、生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異(病的変異又は病的変異疑い)を有することが確認された患者に投与すること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html

16.薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人進行固形癌患者6例に本剤1mgを単回経口投与したときのタラゾパリブの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
単回投与時の血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)
単回投与時の薬物動態パラメータ
投与量(mg)例数Cmax(ng/mL)AUCinf(ng・h/mL)Tmax(h)t1/2(h)
1613.78(26)199.7(9)0.967(0.467,1.98)50.7±10.1
Cmax及びAUCinfは幾何平均値(幾何変動係数%)、Tmaxは中央値(最小値,最大値)、t1/2は算術平均値±標準偏差AUCinf及びt1/2は4例
16.1.2 反復投与
日本人進行固形癌患者6例に本剤1mgを1日1回反復経口投与したときの投与22日目におけるタラゾパリブの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。投与22日目におけるタラゾパリブの累積係数は2.9であった。
反復投与時の血漿中濃度推移(平均値±標準偏差)
反復投与時の薬物動態パラメータ
投与量(mg)例数Cmax(ng/mL)AUCtau(ng・h/mL)Tmax(h)
1632.84(14)244.7(21)1.03(0.733,1.92)
Tmaxは中央値(最小値,最大値)、それ以外は幾何平均値(幾何変動係数%)
去勢抵抗性前立腺癌患者5例にエンザルタミド160mgとの併用で、本剤0.5mgを1日1回反復経口投与したときの投与9週間目におけるタラゾパリブの薬物動態パラメータは次のとおりであった(外国人データ)。
反復投与時の薬物動態パラメータ
投与量(mg)例数Cmax(ng/mL)AUCtau(ng・h/mL)Tmax(h)
0.558.74(25)133.9(22)1.95(1.0,4.0)
Tmaxは中央値(最小値,最大値)、それ以外は幾何平均値(幾何変動係数%)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性18例に本剤0.5mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する高脂肪食後投与におけるタラゾパリブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.539及び0.976であった(外国人データ)。
16.3 分布
ヒト血漿中のタラゾパリブの平均タンパク結合率は、0.01~1μMの濃度範囲で約74%(ヒト血漿中の平均非結合型分率は0.260)であり、濃度依存性は認められなかった。
16.4 代謝
進行固形癌患者6例に14C-タラゾパリブ1mgを単回経口投与したとき、血漿中では未変化体のみが検出された(外国人データ)。
16.5 排泄
進行固形癌患者6例に14C-タラゾパリブ1mgを単回経口投与したとき、投与504時間後までに排出された総放射能は、尿中及び糞便中でそれぞれ68.7%及び19.7%であった。また、未変化体は尿中に54.6%、糞便中に13.6%が排出された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害を有する患者
本剤0.5mgを単回経口投与したとき、肝機能正常患者(7例)に対する[1]軽度(8例)、[2]中等度(5例)及び[3]重度(13例)の肝機能障害患者注)での非結合形タラゾパリブのCmax及びAUC24の幾何平均値の比は、それぞれ[1]0.946及び1.18、[2]0.922及び1.08、並びに[3]0.844及び1.18であった(外国人データ)。
注)NCI-ODWG(National Cancer Institute-Organ Dysfunction Working Group)基準による分類
16.6.2 腎機能障害を有する患者
本剤0.5mgを22日間反復経口投与したとき、腎機能正常患者(eGFR≧90mL/min/1.73m2、6例)に対する、[1]軽度(eGFR:60~89mL/min/1.73m2、7例)、[2]中等度(eGFR:30~59mL/min/1.73m2、8例)及び[3]重度(eGFR:15~29mL/min/1.73m2、7例)の腎機能障害患者での非結合形タラゾパリブのCmax及びAUC24の幾何平均値の比は、それぞれ[1]1.17及び1.19、[2]1.28及び1.39、並びに[3]2.06及び2.87であった(外国人データ)。[7.3、7.7、9.2.1、9.2.2参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール
進行固形癌患者19例にイトラコナゾール(P-gp阻害薬)100mgを1日2回反復経口投与し、本剤0.5mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するイトラコナゾール併用投与時のタラゾパリブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ1.40及び1.56であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 その他
(1)リファンピシン
進行固形癌患者17例にリファンピシン600mgを1日1回反復経口投与し、本剤1mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するリファンピシン併用投与時のタラゾパリブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ1.37及び1.02であった(外国人データ)。
(2)本剤はBCRPの基質となる(in vitro)。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
P-gp阻害薬
イトラコナゾール
クラリスロマイシン
ラパチニブ等
[16.7.1参照]
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。これらの薬剤のP-gp阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 骨髄抑制
貧血(57.3%)、好中球減少(35.0%)、血小板減少(24.6%)、白血球減少(20.3%)、リンパ球減少(7.8%)、赤血球減少(1.6%)、汎血球減少(0.3%)等があらわれることがある。[8.参照]
11.1.2 間質性肺疾患(0.4%)
11.1.3 血栓塞栓症
肺塞栓症(0.6%)、血栓症(0.1%)、深部静脈血栓症(頻度不明)等の血栓塞栓症があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

10%以上1%以上10%未満1%未満
感染症及び寄生虫症感染症(上気道、尿路、眼、口腔、下気道、皮膚、膣)敗血症、敗血症性ショック、結膜炎、副鼻腔炎、上咽頭炎、肺炎、菌血症、ウイルス感染、真菌感染(カンジダ症)
血液及びリンパ系障害血中エリスロポエチン増加網状赤血球増加、ヘモグロビン増加、白血球増加、ビタミンB12欠乏性貧血
代謝及び栄養障害食欲減退高血糖、低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、低カルシウム血症、ビタミンB12減少、ビタミンB12欠乏脱水、高コレステロール血症、高脂血症、高トリグリセリド血症、高カリウム血症、低カリウム血症、高カルシウム血症、低アルブミン血症、低リン血症
精神障害不眠症うつ病、不安、睡眠障害、易刺激性、落ち着きのなさ
神経系障害頭痛、浮動性めまい、味覚障害(味覚不全、味覚消失、味覚減退)、傾眠、錯感覚、記憶障害、注意力障害、末梢性ニューロパチー失神、失神寸前の状態、嗜眠、感覚鈍麻、振戦、下肢静止不能症候群、健忘、認知障害
眼障害眼球乾燥症眼痛、眼そう痒症、流涙増加、視力障害(霧視)
耳及び迷路障害回転性めまい耳鳴
心臓障害心不全、心筋梗塞、不整脈(頻脈、洞性頻脈、心電図QT延長)、心房細動、動悸
血管障害出血(鼻出血、点状出血、網膜出血、眼出血、歯肉出血、直腸出血、肛門出血)、ほてり、高血圧高血圧クリーゼ、潮紅、低血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害呼吸困難、咳嗽労作性呼吸困難、口腔咽頭痛、鼻閉、鼻乾燥
胃腸障害悪心(24.5%)口内炎、口内乾燥、嘔吐、腹痛、消化不良、胃食道逆流性疾患、胃炎、便秘、下痢イレウス、口唇炎、歯周病(歯周炎)、嚥下障害、腹部膨満、鼓腸、血便、痔核
肝胆道系障害肝機能障害(ALT増加、AST増加、血中ビリルビン増加、γ-GTP増加)
皮膚及び皮下組織障害脱毛症発疹、皮疹、皮膚乾燥、爪の障害(爪変色、爪色素沈着、爪破損、爪床障害)、皮膚障害(皮膚色素過剰、皮膚変色、皮膚亀裂、皮膚萎縮、皮膚感作、皮膚反応)睫毛眉毛脱落症、そう痒症、皮膚疼痛、多汗症、寝汗
筋骨格系及び結合組織障害筋骨格系胸痛、背部痛、四肢痛、関節痛、筋肉痛、筋力低下、筋痙縮頚部痛、脊椎痛、骨痛、弾発指、筋骨格硬直、骨粗鬆症、骨減少症
腎及び尿路障害腎不全、血尿、排尿困難、腎機能障害(血中クレアチニン増加、急性腎障害、糸球体濾過率減少)
生殖系及び乳房障害女性化乳房、乳房痛(乳房圧痛)、外陰腟乾燥
一般・全身障害及び投与部位の状態疲労・無力症(43.8%)発熱、倦怠感、浮腫(全身性浮腫、表在性浮腫(末梢性浮腫、末梢腫脹、顔面浮腫、顔面腫脹、眼窩浮腫、口唇浮腫))、粘膜の炎症胸痛、非心臓性胸痛、胸部不快感、悪寒、インフルエンザ様疾患、歩行障害、全身健康状態悪化
その他体重減少、転倒、骨折(肋骨骨折、脊椎圧迫骨折、頚椎骨折、上腕骨骨折、腰椎骨折、仙骨骨折、病的骨折)体重増加、ALP増加、LDH増加
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