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メトレレプチン皮下注用11.25mg「キエジ」

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • 脂肪萎縮症

用法・用量

  • 通常、メトレレプチンとして、男性には0.04mg/kg、18歳未満の女性には0.06mg/kg、18歳以上の女性には0.08mg/kgを1日1回皮下注射する。
    投与はそれぞれ0.02mg/kg、0.03mg/kg、0.04mg/kgから投与開始し、1ヵ月程度をかけ、上記投与量まで増量する。
    なお、症状に応じて適宜減量する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 重度の血液異常(好中球減少症等)のある患者[8.6参照]
9.1.2 膵炎及び高トリグリセライド血症の既往のある患者[8.1参照]
9.1.3 低血糖を起こすおそれのある以下の患者又は状態
・下垂体機能不全又は副腎機能不全
・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態
・激しい筋肉運動
・過度のアルコール摂取者
[8.2参照]
9.2 腎機能障害患者
主に腎で排泄されると考えられるため、高い血中濃度が持続するおそれがある。[16.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。マウスで出生児数の減少、出生児の生存率低下、体重低下、発育遅延が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。また、低血糖を起こすおそれがある。

8.重要な基本的注意

8.1 海外臨床試験において、膵炎及び高トリグリセライド血症の既往歴のある患者で、本剤の突然の中止後に急性膵炎が起きたとの報告がある。投与を中止する場合には、持続する重度の腹痛、背部への放散痛等の症状を十分に観察し、徐々に減量するなど慎重に行うこと。また、血中トリグリセライドの推移を観察するとともに、必要に応じて脂質異常症治療薬の投与開始あるいは用量調節を行うこと。[9.1.2参照]
8.2 本剤の使用にあたっては、患者及びその家族に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。臨床試験において、インスリン製剤を併用した場合に低血糖が報告されている。[9.1.3、10.2参照]
8.3 低血糖を起こすおそれがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること。
8.4 脂肪萎縮症の治療に精通した医師のもとで治療を行うこと。
8.5 在宅自己注射を行う場合は、患者に投与法及び安全な廃棄方法の指導を行うこと。
8.5.1 自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施した後、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、溶解時や投与する際の操作方法を指導すること。適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な場合には、直ちに自己投与を中止させるなど適切な処置を行うこと。
8.5.2 使用済みの注射針あるいは注射器を再使用しないように患者に注意を促すこと。
8.5.3 すべての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。同時に、使用済みの針及び注射器を廃棄する容器を提供することが望ましい。
8.5.4 在宅自己注射を行う前に、本剤の「在宅自己注射説明書」を必ず読むよう指導すること。
8.6 海外臨床試験において、重度の血液異常(好中球減少症等)のある後天性脂肪萎縮症患者にT細胞性リンパ腫が報告されている。本剤との因果関係は不明であるが、T細胞性リンパ腫等の発現には注意すること。[9.1.1参照]

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤11.25mg(1瓶)に注射用水2.2mLを加えて溶解し、メトレレプチン5mg/mLの濃度とすること。
14.1.2 溶解後は速やかに使用すること。
14.2 薬剤投与時の注意
皮下注射は、腹部、大腿、上腕、臀部等に行うこと。注射部位は毎回変更すること。

7.用法及び用量に関連する注意

性別及び年齢別の投与量は以下のとおりである。
開始用量維持用量
男性0.02mg/kg0.04mg/kg
女性(18歳未満)0.03mg/kg0.06mg/kg
女性(18歳以上)0.04mg/kg0.08mg/kg

5.効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤は、インスリン抵抗性を有する脂肪萎縮症と診断された患者にのみ使用すること。
5.2 本剤の適用はあらかじめ食事療法、運動療法を十分に行った上で考慮すること。
5.3 糖尿病、高インスリン血症又は高トリグリセライド血症を有しない脂肪萎縮症患者に対する有効性は確立していない。
5.4 HIVに関連する脂肪萎縮症における有効性は確立していない。

16.薬物動態

16.1 血中濃度
脂肪萎縮症患者4例にメトレレプチン(0.01~0.08mg/kg)を1日1回反復皮下投与したときの薬物動態パラメータを表16-1に示す。なお、血中レプチン濃度には、内因性レプチンとメトレレプチンが含まれる。
表16-1 薬物動態パラメータ
症例No.性別
年齢
投与量(mg/kg)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC0-τ(ng・hr/mL)T1/2,z(hr)CL/F(L/hr/kg)
1
18歳
0.02※16.53.884.9814.70.235
0.04※212.52.8181.87.470.220
0.08※31346.015414.450.0519
2
23歳
0.02※119.81.8193.98.070.103
0.04※21331.810295.280.0389
0.08※32413.9338511.30.0236
3
11歳
0.015※16.31.953.5616.10.280
0.03※218.42.0125.211.50.240
0.06※370.42.8546.78.430.110
4
6歳
0.01※13.21.137.2317.90.269
0.02※214.22.9204.917.20.0976
0.04※336.45.8582.623.30.0687
※1:投与開始から4週後までの投与量(投与開始後4週時点での結果)※2:投与4週後から8週後までの投与量(投与量変更後4週時点での結果)※3:投与8週後から20週後までの投与量(投与量変更後12週時点での結果)
16.5 排泄
マウスに単回静脈内投与したデータから、本剤は主に腎臓から排泄されることが示唆されている。[9.2参照]

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
糖尿病用薬
インスリン製剤
スルホニルウレア系薬剤
速効型インスリン分泌促進剤
ビグアナイド系薬剤
α-グルコシダーゼ阻害剤
チアゾリジン系薬剤
DPP-4阻害剤
GLP-1アナログ
SGLT2阻害剤 等
[8.2参照]
インスリン製剤との併用により低血糖が起こることがあり、その他の糖尿病用薬との併用でも低血糖のおそれがある。併用する場合には、血糖値の推移を観察するとともに、必要に応じてこれらの薬剤を減量すること。共に血糖降下作用を有する。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 過敏症(頻度不明)
蕁麻疹、全身性発疹を含む過敏症があらわれることがある。

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

15%以上15%未満頻度不明
精神神経系頭痛
注射部位腫脹・疼痛・そう痒・発赤等の注射部位反応(53.3%)
その他低血糖、脱毛悪心、疲労感、腟出血、体重減少
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