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クアルソディ髄注100mg

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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • SOD1遺伝子変異を有する筋萎縮性側索硬化症における機能障害の進行抑制

用法・用量

  • 通常、成人には、トフェルセンとして1回100mgを1~3分かけて髄腔内投与する。初回、2週後、4週後に投与し、以降4週間間隔で投与する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往症のある患者

注意 

9.特定の背景を有する患者に関する注意

9.4 生殖能を有する者
妊娠可能な女性に対しては本剤の投与中及び投与終了後7日間は適切な避妊法を用いるよう指導すること。[15.2.1参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明だが、マウスで乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

8.重要な基本的注意

8.1 本剤は、本剤についての十分な知識と、筋萎縮性側索硬化症の診断及び治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで使用すること。
8.2 脊髄炎、神経根炎、頭蓋内圧上昇、視神経乳頭浮腫、無菌性髄膜炎があらわれることがある。本剤投与時には脳脊髄液圧を測定するとともに、定期的に髄液検査を行うこと。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。[11.1.1-11.1.3参照]
8.3 海外で他のアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤の皮下又は静脈内投与後に腎障害が報告されている。本剤においても発現するおそれがあるため、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に腎機能検査を行うこと。
8.4 海外で他のアンチセンスオリゴヌクレオチド製剤の皮下又は静脈内投与後に重度の急性血小板減少症を含む凝固系異常及び血小板数減少が報告されている。本剤においても発現するおそれがあるため、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に血算(血小板数)及び凝固能検査を行うこと。

14.適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 使用前に無色~微黄色を呈する澄明で浮遊物等がない液であることを目視にて確認し、異常が認められる場合には使用しないこと。
14.1.2 本剤をシリンジに取り出した後、室温で4時間以内、または2~8℃で24時間以内に使用すること。
14.1.3 本剤は投与前に室温に戻すこと。
14.1.4 本剤は凍結させないこと。
14.1.5 本剤は希釈しないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 本剤投与前には、本剤投与量と同程度の量の脳脊髄液を除去すること。
14.2.2 使用後の残液は使用しないこと。

5.効能・効果に関連する注意

5.1 遺伝子検査によりSOD1遺伝子変異が確認された患者に投与すること。
5.2 臨床試験に組み入れられた患者のSOD1遺伝子変異の種類、疾患進行速度等の背景及び試験結果を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1参照]

16.薬物動態

16.1 血中濃度
SOD1遺伝子変異を有する日本人及び外国人成人ALS患者に、本剤100mgを初回、2週後、4週後に髄腔内投与し、以降4週間間隔で髄腔内投与したときの血漿中及び脳脊髄液中本薬トラフ濃度の推移、並びに血漿中薬物動態パラメータは表16-1、表16-2のとおりであった。
表16-1 血漿中及び脳脊髄液中本薬濃度
評価時点血漿中濃度CSF中濃度
評価例数トラフ濃度(ng/mL)評価例数トラフ濃度(ng/mL)
15日目720.79±0.647119.12±24.59
29日目7118.47±146.057125.67±35.04
57日目670.76±0.406617.95±20.18
85日目640.74±0.516217.58±18.88
平均値±標準偏差
表16-2 本剤の血漿中薬物動態パラメータ
評価時点評価例数Cmax(ng/mL)tmax(時間)a)AUC0-24(hr・ng/mL)
1日目221134.9±1032.784.0[1,24]17095.4±14136.12
85日目19704.3±406.354.0[1,6]13565.8±8082.33
平均値±標準偏差a)中央値[範囲]
16.3 分布
ヒト血漿蛋白結合率は約98%であった。
16.4 代謝
トフェルセンは主にエキソヌクレアーゼ(3'及び5')による加水分解によって代謝される。
16.5 排泄
未変化体及びその代謝物の主な排泄経路は尿中排泄であると考えられる。カニクイザルの中枢神経系組織における終末相消失半減期の平均値は31~40日であった。

重大な副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 脊髄炎(3.4%)、神経根炎(2.7%)
脊髄炎(横断性脊髄炎、視神経脊髄炎スペクトラム障害を含む)、神経根炎(神経根障害及び腰髄神経根障害を含む)があらわれることがある。[8.2参照]
11.1.2 視神経乳頭浮腫(4.8%)
視神経乳頭浮腫(頭蓋内圧上昇を含む)があらわれることがある。[8.2参照]
11.1.3 無菌性髄膜炎(4.1%)
無菌性髄膜炎(化学性髄膜炎を含む)があらわれることがある。[8.2参照]

その他の副作用 

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上1%以上5%未満1%未満
神経系障害頭痛(13.6%)、髄液細胞増加症(8.2%)、錯感覚(6.1%)浮動性めまい、感覚鈍麻、筋痙直、異痛症、異常感覚、電気ショック様感覚、片頭痛、不随意性筋収縮、感覚障害坐骨神経痛、灼熱感、振動覚低下、構語障害、起立障害、顔面麻痺、歩行失行、頭部不快感、知覚過敏、固有感覚の欠如、神経痛、末梢性ニューロパチー、感覚消失、緊張性頭痛、振動覚亢進
臨床検査CSF蛋白増加(22.4%)、CSF白血球数増加(14.3%)CSF白血球陽性、CSF細胞数増加、CSF細胞数異常、CSFリンパ球数増加、CSF検査異常ALT増加、AST増加、血中アルカリホスファターゼ増加、CSFブドウ糖増加、CSF圧上昇、総蛋白増加
筋骨格系障害および結合組織障害四肢痛(17.7%)、筋肉痛(10.2%)背部痛、関節痛、筋骨格硬直、筋骨格痛、筋痙縮、筋力低下、成長痛、四肢不快感、筋緊張、筋骨格不快感側腹部痛、筋肉疲労、筋攣縮、頚部痛、仙骨痛
一般・全身障害および投与部位の状態疲労(5.4%)疼痛、発熱、悪寒熱感、冷感、歩行障害、注入部位内出血、末梢性浮腫、末梢腫脹
傷害、中毒および処置合併症処置による疼痛(6.8%)腰椎穿刺後症候群、転倒、神経学的処置合併症注入に伴う反応、筋骨格系処置合併症、処置後そう痒感、処置後腫脹、処置による悪心
胃腸障害悪心腹部膨満、腹痛、上腹部痛、下痢、嚥下障害、胃炎、食道痛、食道痙攣、膵炎
皮膚および皮下組織障害そう痒症脱毛症、皮膚炎、湿疹、丘疹性皮疹、そう痒性皮疹、敏感肌、蕁麻疹
眼障害複視網脈絡膜皺襞、近視、霧視
感染症および寄生虫症膀胱炎
耳および迷路障害耳鳴、回転性めまい
精神障害パニック発作
腎および尿路障害尿意切迫
生殖系および乳房障害骨盤不快感
呼吸器、胸郭および縦隔障害口腔咽頭痛
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