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効能・効果/用法・用量 

効能・効果

  • うつ病・うつ状態

用法・用量

  • アンプリット錠10mg

    • ロフェプラミンとして、通常成人初期用量1回10~25mg(錠10mg:1錠)を1日2~3回経口投与し、1日150mg(錠10mg:15錠)まで漸増する。
      なお、年齢、症状により適宜減量する。
  • アンプリット錠25mg

    • ロフェプラミンとして、通常成人初期用量1回10~25mg(錠25mg:1錠)を1日2~3回経口投与し、1日150mg(錠25mg:6錠)まで漸増する。
      なお、年齢、症状により適宜減量する。

禁忌 

【禁忌】

次の患者には投与しないこと

  • 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  • 三環系抗うつ剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 心筋梗塞の回復初期の患者[頻脈等があらわれることがあり、症状が悪化するおそれがある。]
  • モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

注意 

慎重投与

次の患者には慎重に投与すること

開放隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
排尿困難又は眼内圧亢進等のある患者[本剤は抗コリン作用を有するため、症状が悪化することがある。]
心不全・心筋梗塞・狭心症・不整脈(発作性頻拍・刺激伝導障害等)等の心疾患のある患者又は甲状腺機能亢進症の患者[動悸、頻脈等循環器系に影響を及ぼすことがある。]
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を起こすことがある。]
躁うつ病患者[躁転、自殺企図があらわれることがある。]
脳の器質障害又は統合失調症の素因のある患者[精神症状を増悪させることがある。]
衝動性が高い併存障害を有する患者[精神症状を増悪させることがある。]
自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者[自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。]
重篤な肝・腎障害のある患者[代謝・排泄障害により副作用があらわれるおそれがある。]
低血圧の患者[高度の血圧低下があらわれるおそれがある。]
高度の慢性便秘のある患者[本剤は抗コリン作用を有するため、症状が悪化するおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
小児等(「小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

眠気、運動失調等が起こることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期ならびに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。
不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと。
自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめること。
家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。
投与量の急激な減少ないし投与の中止により、嘔気、頭痛、倦怠感、易刺激性、情動不安、睡眠障害等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。

高齢者への投与

高齢者では、起立性低血圧、ふらつき、抗コリン作用による口渇、排尿困難、便秘、眼内圧亢進等があらわれやすいので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[三環系抗うつ剤(イミプラミン)の動物実験で催奇形作用が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

薬物動態

血中濃度
血漿中濃度の推移
健康成人にロフェプラミン50mgを朝食後に単回経口投与した場合のロフェプラミン及び代謝物デシプラミンの薬物動態パラメータは次のとおりである。
単回経口投与における薬物動態パラメータ
ロフェプラミンデシプラミン(代謝物)
Tmax(hr)1~21.5~3.0
Cmax(ng/mL)22.9〔13.0~43.0〕9.8〔2.3~22.9〕
t1/2(hr)2.7〔0.5~4.3〕3.4〔2.4~18.1〕
(n=5、♯:中央値と範囲で表示)
また、ロフェプラミン25mgを毎食直後に8日間連続経口投与した場合、ロフェプラミン及びデシプラミンの血漿中濃度は上昇傾向を示し、6~8日で一定に達した。
血漿蛋白結合率
参考(海外データ)
ヒト血漿における蛋白結合率は99.3%との報告がある。
分布
参考(動物実験)
ラットに3H-ロフェプラミン塩酸塩34mg(74.7nmol)/kgを経口投与したところ、放射能は各臓器において4時間で最高濃度に達し、投与後24時間まではいずれも血中濃度より高く分布した。各臓器からの消失は血中消失曲線に平行しており、特に蓄積性がみられる組織は認められていない。
また、1日1回、7日間連続投与においても濃度順位は単回投与と変わらず、蓄積性も認められていない。
代謝、排泄
健康成人にロフェプラミン50mgを経口投与した時、尿中へはほとんど代謝物の形で排泄され、未変化体は24時間で投与量の0.01~0.04%が回収されたにすぎず、大部分は8時間以内に排泄された。デシプラミン及び2-ハイドロオキシデシプラミンの排泄量はそれぞれ0.1~0.35%及び1~6%であり、大部分はこれらの抱合体として排泄された。
また、ロフェプラミン25mgを連続経口投与した場合、血漿中濃度と相関し、血漿中濃度が上昇を続けている間は尿中排泄も増加した。投与終了後、未変化体の排泄はほとんどないがデシプラミンはかなりの排泄が続いた。

併用禁忌 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
モノアミン酸化酵素阻害剤発汗、不穏、全身痙攣、異常高熱、昏睡等があらわれることがある。
モノアミン酸化酵素阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合には、少なくとも2週間の間隔をおき、また本剤からモノアミン酸化酵素阻害剤に切りかえる場合には、2~3日間の間隔をおくことが望ましい。
モノアミン酸化酵素阻害剤がカテコールアミンの代謝を阻害し、血中濃度を上昇させ、また本剤がアドレナリン作動性神経終末でのカテコールアミンの再取り込みを阻害し、受容体でのカテコールアミン濃度を上昇させると考えられている。

併用注意 

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗コリン作動薬霧視、便秘、眠気、散瞳、口内乾燥等があらわれることがある。相互に抗コリン作用を増強すると考えられている。
アドレナリン作動薬
アドレナリン等
過度の交感神経興奮刺激が起こり、血圧の異常上昇、不整脈等があらわれることがある。本剤がアドレナリン作動性神経終末でのカテコールアミンの再取り込みを阻害し、受容体でのカテコールアミン濃度を上昇させると考えられている。
中枢神経抑制剤
バルビツール酸誘導体等
眠気、脱力感、倦怠感、ふらつき等の副作用が増強されることがある。相互に鎮静作用等の中枢神経抑制作用を増強すると考えられている。
フェノチアジン系抗精神病薬類似化合物(イミプラミン)で作用が増強するとの報告がある。相互に代謝を阻害し、各々の血中濃度が上昇すると考えられている。
降圧剤
グアネチジン、
ベタニジン等
類似化合物(イミプラミン、アミトリプチリン等)で降圧剤の作用を減弱させるとの報告がある。三環系抗うつ剤はアドレナリン作動性神経終末で降圧剤の取り込みを阻害すると考えられている。
全身麻酔剤、
抗不安剤、
アルコール
本剤の作用が増強されるおそれがある。相互に中枢神経抑制作用を増強すると考えられている。
キニジン、
メチルフェニデート、
黄体・卵胞ホルモン製剤、
シメチジン
類似化合物(イミプラミン)で作用が増強するとの報告がある。これらの薬剤によりイミプラミンの肝代謝が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられている。
肝代謝酵素誘導作用を持つ薬剤
バルビツール酸誘導体、
リファンピシン等
本剤の作用が減弱されるおそれがある。肝薬物代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下すると考えられている。
フェニトイン類似化合物(イミプラミン)でフェニトイン中毒症状(運動失調等)があらわれるとの報告がある。イミプラミンがフェニトインの肝代謝を阻害し、血中濃度が上昇すると考えられている。
スルファメトキサゾール・トリメトプリム類似化合物(イミプラミン等)で抑うつが再発又は悪化するとの報告がある。機序は明らかでないが、イミプラミンの代謝が促進、又はスルファメトキサゾール・トリメトプリムがイミプラミンとレセプター部位で拮抗すると考えられている。

重大な副作用 

(頻度不明注)
Syndrome malin(悪性症候群)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、他の三環系抗うつ剤の投与中、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
注)自発報告において認められている副作用のため頻度不明。
他の三環系抗うつ剤(イミプラミン)で下記の重大な副作用が報告されている。
麻痺性イレウス
腸管麻痺(初期症状:食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩、腸内容物のうっ滞等)をきたし、麻痺性イレウスに移行することが報告されているので、腸管麻痺が認められた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることが報告されているので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。

その他の副作用 

下記の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

5%以上0.1~5%未満0.1%未満
循環器動悸、頻脈、血圧低下
精神神経系パーキンソン様症状(めまい、ふらつき、眠気、不眠、振戦等)、倦怠感、頭痛・頭重、焦燥、興奮、知覚異常、身体異常感、しびれ感等運動失調、口周囲不随意運動、構音障害、せん妄、病的体験等
抗コリン作用口渇便秘、排尿困難、尿閉、視調節障害、鼻閉
過敏症発疹等
肝臓AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ALP上昇等黄疸
消化器食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐下痢、腹痛、口内苦味感
その他発汗熱感、浮腫
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