心臓の筋肉に血液や栄養を送る冠動脈が動脈硬化などで狭くなって起こるのが狭心症です。そのうち、冠動脈に狭窄はあるものの症状が落ち着いている場合を安定狭心症といいます。

一時的な酸素不足(心筋虚血)で数分間、胸痛が生じても心臓の機能障害は後に残りません。

ただし、狭窄病変が冠動脈の根もとにあり、著しく狭い場合は、心筋は容易に酸素不足に陥り、機能障害を起こすことがあります。突然死に至る場合もあります。

冠動脈のどの部分がどの程度狭いか、それを調べる検査をします。心電図、エコー、核医学(アイソトープ)、MRIまたは冠動脈CTなどを行います。症状によっては冠動脈造影検査を先に行い、重症度を決める場合もあります。

検査結果によって、薬剤による内科治療、足の付け根から冠動脈まで管を入れて病変を削るカテーテル治療、手術により詰まっている部分の血管をつなげるバイバス治療を選択します。

薬は自己判断で中止したり減らしたりしないようにしましょう。

これまでになかった胸痛があったとき、治療薬のニトログリセリンが効かないときはすぐに受診しましょう。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 塩分摂取は1日食塩6gを目安にしましょう。
  • 野菜・果物・魚を積極的にとりましょう。
  • BMI25未満をめざし、肥満を解消しましょう。
  • 有酸素運動毎日30分を心がけましょう。
  • コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控えましょう。
  • お酒、たばこは控えましょう。