心不全とは、心臓のポンプ機能が低下して血液が体内に十分に供給されなくなった状態をいいます。これが急速に起こった場合が急性心不全です。生命の危険が高まっていると考えられます。

激しい呼吸困難になり、横になるのがつらくなります。手足は冷たく、全身に冷や汗をかきます。脈が速くなり、動悸を訴えることもあります。

多い原因として、急性心筋梗塞などの虚血性心疾患があります。

一刻も速い処置が必要なため、診断と治療が同時に行われます。

治療は、薬が投与されたり、呼吸の補助が行われます。原因となった病気に対する治療も進んでいます。

急性心不全が疑われる場合は病院に受診するか、症状が強いときには救急車を呼びましょう。

いったん治まっても再発する可能性があります。これを防ぐには、薬物療法をしっかりと継続させることです。急性増悪を防ぐには、増悪時の自分の体の変化を知り、事前に増悪を予見する習慣をつけることも大事です。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 毎日体重を測ります。数日で2㎏以上増えるときは心臓が悪化した可能性があります。息切れ、足のむくみ、身体のだるさなどにより心臓の悪化を感じたときは安静を保ち、医療機関に相談しましょう。
  • 食塩は1日6g以下を目標としましょう。
  • 水分のとりすぎは心不全を悪化させることがあります。
  • 禁煙し、お酒を控えましょう。
  • 医師や心臓リハビリのスタッフの指導の下に適度な運動をしましょう。
  • 心不全の薬は、今ある症状を除くためだけではなく、心臓の状態を安定させるために飲むものもあります。調子がよいからといって中途でやめてはいけません。