ブルガダ症候群とは、心臓が細かく震える心室細動という不整脈が起こり、突然失神を起こす病気で、原因は不明です。
心電図の右側胸部誘導(心電図検査のV1またはV2・V3と呼ばれる項目)の波型で、ST部分の上昇という特徴的な異常が見られます。
この心電図の異常は欧米人よりアジア人に多く、日本人は心電図をとると0.05~0.1%に見られるとされています。
普段は自覚症状は特にありませんが、一部の患者さんには心室細動が起こり、失神や突然死の原因になることがあります。
女性より男性に多く、心室細動の初回発作は40~50歳です。さらに、心室細動は夜間や安静時に起こることが多いので、日本人の中高年男性が夜間、突然死する「ぽっくり病」の原因の一つとみなされています。
健診時に心電図からブルガダ症候群の疑いを指摘されたときは、専門医の診断を受けましょう。
これまでに失神や目の前が真っ暗になる感じがあった場合や、家族に突然死の人がいる場合には、必ず専門医を受診しましょう。
一度心室細動を起こして、ブルガダ症候群と診断された場合は、再発率が高いことがわかっています。確実に治療するには、植え込み型除細動器の植え込みが有効です
除細動器を植え込んでいる場合、失神や血圧低下などのショック状態が現れたときは、担当医にすぐに連絡しましょう。
心電図の異常を増悪させたり、心室細動を誘発したりする薬剤があるので、他の病気の薬を服用したり、市販薬を購入したりするときは必ず病名を告げましょう。
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