ペースメーカ埋め込み手術後に、めまい、ふらつき、息切れ、失神といった徐脈による症状がみられたり、症状に変化があったりした場合は、時間外救急でもかまいません。すぐに受診しましょう。

手術後も、脈拍が非常に少なく最小設定心拍数に満たないときや症状が進むようなら、心臓に通したペーシングリードが不全の可能性もあり、そのままでは、失神を起こして命に危険が及ぶことがあります。

その場合は、脈拍を増加させる確実な薬物治療がないので、徐脈治療としては、ペースメーカを刺激して脈をつくり出す機器を植え込むことになります。

治療が行われて症状が安定するまでは、外出は控え、できるだけ1人では行動せず、誰かに付き添ってもらうようにしましょう。

ペースメーカ埋め込み手術をするときは、体調を整えておきましょう。ペースメーカ感染を予防するため、風邪などの感染の兆候がある場合は、手術を延期することもあります。

手術後、約1カ月は、埋め込んだ側の腕を上げるのは肩の高さまでにします。重い荷物を運ぶのも避けましょう。

手術後1~2カ月以内は不安定な時期です。この時期に初回のペースメーカのチェックがあります。忘れず外来を受診しましょう。

抜歯など歯科治療中にばい菌が入り、ペースメーカ感染に発展してしまうことがあります。ペースメーカに感染が及んでしまうとペースメーカを全て取り除く手術が必要となります。歯科治療を受ける際には必ず主治医と相談しましょう。

ペースメーカ埋め込み部の皮膚や傷に発赤、腫れ、出血など異常がみられるときは受診しましょう。