心臓や呼吸器が止まることを心停止といいます。原因の多くは、心臓に十分に血液がいきわたらなくなる虚血性心疾患などの心臓病です。

心肺蘇生を行い、心拍が再開した場合には、心停止を招いた原因を探っていきます。

心拍が再開しても、脳の機能がどの程度回復するかは検査をしなければわかりません。社会復帰が困難な場合もあります。

心拍が再開しても、今後、命にかかわるような不整脈が起こる可能性があります。予防目的で、植込み型除細動器やペースメーカーの挿入や、心筋組織をカテーテルで焼灼するカテーテルアブレーションを検討する必要があります。

心臓突然死の原因に遺伝性が知られています。家族も心臓突然死のリスクがあるかもしれません。念のために医療機関を受診し、心臓突然死の素因が隠れていないかを調べることをお勧めします。

植込み型除細動器やペースメーカーの挿入を行うと、身体障碍者福祉法により、身体障害者1級の認定を受けることができます。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 遺伝性疾患が原因の場合は、家族も検査を受け、必要があれば治療を行いましょう。
  • 植込み型除細動器やペースメーカーの挿入後は、MRI検査を受けたり、電磁場の強いところには近付かないようにしましょう。
  • 植込み型除細動器が作動し、心臓突然死を避けることができても、意識を失うことがあります。転落の危険のある高い場所に上がったり、プラットホームの端を歩くなどの行為は避けましょう。