瞬間死または急性症状発症後24時間内の死亡で、非自然死(事故・災害での死亡)を含まないものを突然死といいます。その中で、心臓病が原因で急性の症状が発症したのち、1時間以内に突然意識を喪失し、死に至る場合を心臓突然死と呼びます。
米国では、年間約30万~40万人が心臓突然死に見舞われ、その原因の70~80%は心室頻拍や心室細動という不整脈とされています。
わが国の心臓突然死は年間8万人前後と推定され、頻脈性不整脈が主な原因と考えられています。
心臓突然死の予防に生活スタイルの変更(運動制限、市販薬使用の注意など)が重要な疾患があります。
突然死の原因となる重症の不整脈は、いろいろな心臓病のために心機能が低下した場合に発症しやすいとされています。ただし、心臓病がない人にも不整脈が起こることがあります。
危険な不整脈を早期に発見するために、必要に応じて心電図検査や心臓超音波検査、運動負荷試験などが行われます。
重症の不整脈があると判断された場合には、植込み型除細動器またはペースメーカーの植込み手術、カテーテルで心筋を焼灼するカテーテルアブレーション手術が行われることがあります。
失神やめまいに再び襲われた場合や、植え込み型除細動器の作動、ペースメーカーなどのアラーム音が生じた場合は、医療機関に連絡し、指示を受けましょう。