機械弁を植え込んだ場合や生体弁を植え込んで3カ月以内の場合、心房細動が合併したり低心機能が生じたりした場合には、抗凝固薬のワーファリンの内服が必要です。

ワーファリンの内服量は血液検査で効果を確かめながら決めます。検査でのばらつきをなくすため、ワーファリンの内服時間を毎回同じにしましょう。

ワーファリンを飲み忘れた場合は、気がついたときに速やかに内服しましょう。12時間以上たって気がついたときは、1回飛ばして、翌日から規則的に内服しましょう。

人工弁が植え込まれていても、CTやMRIなどの検査には差し支えありません。

虫歯や歯槽膿漏があるときは、人工弁植え込み後は感染性心内膜炎の危険が生じます。抜歯は可能ですが、事前に医師に相談しましょう。

ワーファリン服用中は生活面でも注意が必要です。ワーファリンを内服していると出血しやすくなります。激しくぶつかり合う運動は避けましょう。

納豆、クロレラ、青汁などに含まれるビタミンKは、ワーファリンの効果を打ち消します。健康食品やサプリメントを使用する場合は医師に相談しましょう。

抗生剤や向精神薬、漢方薬その他の薬剤は、ワーファリンの効果が変化することがあります。新しく内服するときは、ワーファリンを内服していることを医師に伝えましょう。

吐血や下血、タール弁がみられたときには、直ちに医師に相談しましょう。出血が大量の場合は救急機関を受診しましょう。

かぜ症状を伴わない発熱が数日以上続くときは医師に連絡しましょう。