硬膜下血腫とは、頭蓋骨の内側の膜である硬膜と脳を覆うくも膜の間に血液がたまった状態をいいます。
急性硬膜下血腫は、脳表面の血管が傷ついたり、脳挫傷から出血したりした後に、二次的な脳浮腫や脳腫脹などが生じ、血腫が増大することがあります。片麻痺や意識障害を起こすこともあります。
硬膜下血腫には、頭を強くぶつけた後に急速に起きる急性硬膜下血腫と、頭をぶつけて数週間から数カ月たって発症する慢性硬膜下血腫があります。
慢性硬膜下血腫は、多飲酒暦、糖尿病、肝機能障害、止血ができない凝固線溶系異常、抗凝固・抗血小板薬内服、透析患者の方に起きることが少なくありません。
診断は、頭部CT検査により、決定されます。
急性硬膜下血腫の場合は、血腫によっては、緊急手術を行います。しかし、手術により脳の機能を回復することは容易ではなく、片麻痺や意識障害など重篤な後遺症を残すことがあります。
慢性硬膜下血腫は、手術により症状の改善が見込まれますが、再発も1割前後に認められます。症状が長期にわたると後遺症が出ることもあります。
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