筋萎縮性側索硬化症とは、運動をつかさどる筋肉が次第に弱くなり、自分の意思で動かす力がなくなる病気です。
原因は特定できていません。
非常にまれで根治療法がないため、難病の指定を受けています。
手足が不自由になると寝たきりになり、のどの機能が落ちると食べることや話すことができなくなります。呼吸ができにくくなると命にもかかわってきます。
感覚や意識、自律神経は保たれ、眼の動きや知的機能も保たれることが多いのですが、約20%の患者さんに認知症が見られます。
進行を遅くすることが期待されるリルゾールという治療薬の服用が推奨されます。また、それぞれの状態に応じた対症療法を十分に行うことで、生活の質を向上させることができます。
リハビリテーションは筋力低下や関節の拘縮(固まること)を予防し、痛みを緩和するために重要です。しかし、やりすぎると逆効果になるので、必ず専門家の指導を受けましょう。
筋萎縮の進行を防ぐために、栄養を十分とり、体重の維持に努めましょう。
合併症の予防に、誤嚥(ごえん)対策、口腔ケア、唾液や呼吸への対処が必要です。専門機関に相談しましょう。
療養環境を整えるための介護保険の利用などを、ソーシャルワーカーに相談しましょう。