起立性低血圧症とは、急に立ち上がったときに血圧の低下を招く病気です。加齢とともに増加し、高齢者の約20%にみられます。
横になっている(臥床)ときの血圧に比べて、座ったり立ち上がったりするときの血圧は低くなります。そのため、脳の血流が悪くなり、めまい、ふらつき、目の前が暗くなるなどの症状が出ます。時には意識が遠のき、失神することもあります。
検査では、安静臥床時と起立時の血圧の変化を測定し、採血して貧血や糖尿病、電解質異常等の有無について調べます。心疾患や自律神経疾患の有無についても、心電図や画像検査を行い、診断します。
治療法としては運動療法、食事療法があります。症状が強い場合には薬物療法も併用します。薬物は副作用や合併症、基礎疾患を考慮して投与を決定します。
薬が合わないときは医師に相談しましょう。自己判断で薬を中止したり、服用量を変えたりしないようにしましょう。
家庭では、できれば臥位、立位の姿勢で血圧を測定しましょう。
日常生活ではできるだけゆっくり立ち上がる癖をつけましょう。目が覚めたときはゆっくり上体を起こし、時間をかけて立ち上がります。
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