下肢静止不能症候群(むずむず脚症候群)は、良性の病気です。日本人の約1%にみられます。
原因はまだ十分に解明されていませんが、脳内鉄代謝、神経伝達物質のドパミンを受け取るドパミン受容体、遺伝などに関連しているといわれます。
家族性の方もいる一方、血液中の鉄欠乏や腎不全の場合などによく見られます。
症状としては4つの特徴があります。①足を動かしたくてたまらない衝動と不快感がある、②安静時に悪化する、③足の運動により不快感が消失・軽減する、④夕方から夜にかけて悪化する。診断にて他の似た病気を除外する必要もあります。
症状のために不眠や日中の作業に能率低下があるようなとき、治療の対象になります。
検査では、憎悪因子となる鉄減少の有無を、血液検査で調べます。
内服治療薬がありますが、これは症状を完全に抑え込むのではなく、生活に支障がないように症状を軽減することが目的です。ライフスタイルを見直して生活上の工夫をすることが大事です。