緊張型頭痛は慢性頭痛のなかで最も多く、片頭痛を合併することも少なくありません。
どのようなメカニズムで起こるのかはまだはっきりとはわかっていませんが、心理的社会的ストレス、運動不足、肩こり、うつ、不安、睡眠不足、うつむき姿勢、口腔疾患などが誘因となります。
非薬物療法には、頭痛体操や鍼灸治療、頸部指圧、バイオフィードバック療法(心理療法の一つ)などがあります。試してみるのもよいでしょう。
緊張型頭痛が慢性化すると、うつ病や不安障害などの精神疾患を合併することがよくあります。
頭痛が頻発したり慢性化して日常生活に支障を来す場合に治療が行われます。
治療には、薬物療法と非薬物療法があります。薬物療法には、頭痛が出現したときの急性期治療と頭痛を起こさないための予防療法があります。急性期治療では一般の鎮痛薬や非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAIDs)が使われます。予防療法としては、抗うつ剤や筋弛緩薬、抗不安薬などが用いられます。
緊張型頭痛が起こるメカニズムははっきりとはしていません。頭蓋骨を取り巻く筋群への刺激により痛みが生じるといわれていましたが、最近では、その疼痛刺激が繰り返されることにより脳の中枢部が痛みに敏感になり、頭痛の慢性化、睡眠障害、不安感や抑うつなどの精神的な症状を招くと考えられています。
いつ、どんなときに、どんな症状が起きたか、薬をいつ服用し、効果はどうだったのかといったことを記録に残すために、頭痛日記を付けましょう。受診の際、その日記を持参すると診断に役立ちます。
仕事や家庭内での問題やストレスを抱えていたり、気分が滅入っているようなときは、主治医と相談しましょう。
規則正しい生活をし、適度な運動、十分な睡眠を心がけましょう。