群発頭痛は、頭の片側に激痛が生じ、1~2時間持続し、痛む側の眼からだけ涙が出たり、眼が充血したり、鼻が詰まったり、鼻水が出たりする自律神経症状と呼ばれる症状を伴う頭痛です。

頭痛は、1~2カ月、毎日のように起こりますが、期間が過ぎるとまったく起こりません。群発地震のように一定期間に群発して起こることから、群発頭痛と呼ばれます。

頭部CTやMRI検査、血液検査では異常は認めらません。症状から診断されます。

頭痛は、鎮痛薬では治まりません。頭痛が起きたら、スマトリプタンという薬を注射したり、高濃度酸素吸入をすることにより10~15分で頭痛は軽減・消失します。また、ベラパミルやステロイド薬を服用することで発作を起こらなくすることができます。

スマトリプタンの注射は1日2回までしか使えません。それ以上、頭痛が起きる場合は高濃度酸素吸入を行ってください。なお、薬局やスポーツ店にある酸素ボンベは酸素濃度が低く、効果はありません。

ベラパミルの予防効果が出るまでに3~7日程度かかります。すぐに効果が出ないからと、服用を中止しないでください。

ベラパミルの効果が出るまでは、発作をステロイド薬で予防することがあります。ステロイド薬は長期にわたって服用すると副作用が出やすいため、短期間の使用となります。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 予防薬を忘れずに服用してください。
  • 規則正しい生活を送りましょう。
  • 飲酒は発作を誘発するので避けましょう。
  • 群発頭痛の患者さんにはヘビースモーカーが多いことから、喫煙が発症に関与するのではないかといわれています。喫煙は控えるほうが望ましいでしょう。
  • 狭心症などの治療に用いる亜硝酸薬は発作を誘発します。ただし、服用している場合は、自己判断で中止しては危険です。必ず主治医と相談してください。