パーキンソン病の合併症として進行性の認知機能障害が現れることがあります。これをパーキンソン病の認知症といいます。

認知症でも、アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)では、物忘れが代表的な症状ですが、パーキンソン病の合併症の場合は、実際にはいない黒い虫や人影が見えたりする幻視・幻覚などの精神症状がメインになることが多いです。

パーキンソン病の認知症を根本的に治療する方法はありません。薬物療法を中心に、住環境の整備や、必要に応じてリハビリテーションを行い、症状をコントロールしていきます。

脳内細胞がアルツハイマー病と同じような変化を示すことがあります。また、アルツハイマー病と同じような症状が現れる場合もあります。

突然死に至る可能性のある高度の自律神経障害を伴うことがあります。

薬の服用を勝手に中止したりすると、症状がかえってひどくなるなど悪性症候群を起こすことがあります。薬は指示された通りにきちんと飲みましょう。

見えたもの、聞えたこと、感じたことなどはすべて家族・介護者に伝えましょう。

あなた(ご本人)には見えているのですが、それは“幻視”で実際にはないものです。病気の症状のひとつで、決して危害を与えません。そのうち見えなくなるので安心してください。家族・介護者を信じて、「いない」と言われたら、いないものだと思ってください。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 日中は起きて、夜に寝るなど、規則正しい生活を送りましょう。
  • 自分でできることは自分でしましょう。
  • 決められた時間に決められた量の薬を飲みましょう。
  • 自分だけの判断で、ある日突然に薬の服用を中止してはいけません。