ミトコンドリア異常症(ミトコンドリア病)は、体の細胞の中でエネルギーをつくり出すミトコンドリアの働きが低下することにより、筋肉や脳、心臓などに異常を起こす病気です。ミトコンドリアの遺伝子の異常が主な原因といわれています。
根本的な治療法はまだありません。ミトコンドリアの機能を高める治療やさまざまな症状に対する治療が行われています。
症状は、病気のタイプによって異なります。眼を動かす外眼筋の麻痺やまぶたが垂れ下がったままになる眼瞼下垂が起こるタイプ、頭痛発作や嘔吐、その後全身麻痺、半身麻痺などの脳卒中に似た発作を起こすタイプ、全身の痙攣やふらつきが起こるタイプ、幼少期に発症し精神や運動の発育障害が起こるタイプ、その他、心臓障害、糖尿病、腎障害などを起こすタイプなどさまざまです。
主に骨格筋が障害されるため筋力低下が起こりますが、細胞のエネルギー不足のために体のだるさや疲れを覚えやすくなります。
だるさや疲れが日常生活で苦痛になりやすいので、疲れにくい生活パターンや疲労回復の手段を探し、実行しましょう。
頭痛発作や嘔吐を繰り返したあと、突然痙攣発作や脳卒中に似た発作を起こすことがあります。頭痛や嘔吐が出現したら、再受診してください。発作が起こったときは、救急で受診するようにしてください。
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