遺伝性の病気で、筋肉が収縮したあとにゆるむことができず(ミオトニア)、筋力低下も起こります。症状はゆっくりと進行していきます。

現時点では進行を遅らせたり、発症を予防する治療法はありません。しかし、遺伝子レベルの研究の進歩により、近い将来、これらが開発される可能性は十分にあります。

治療の中心は対症療法です。手や足、まぶたに強いこわばりが生じるなど不愉快な症状を緩和する薬物が用いられたり、筋力低下には装具や車いすなどで対応します。

希望すれば、遺伝カウンセリングを受けて遺伝子の型を調べることができます。

妊娠について

  • 筋力低下を悪化させる可能性があります。微弱陣痛のために子宮収縮薬の投与が必要になるかもしれません。
  • 胎盤の一部が残ったり、分娩後出血の原因となる可能性があります。
  • 早産抑制のために投与されるリトドリンは、ミオトニアを悪化させることがあります。
  • 治療を受けていない人の新生児の死亡率は、治療を受けている人よりも高いです。
  • 羊水過多になる頻度は高いです。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 食べ物が飲み込みづらい嚥下障害がある場合は、看護師や栄養士などから食事についてのアドバイスを受けましょう。
  • バランスのとれた食事をとりましょう。
  • 軽めの体操や水泳を行いましょう。
  • 患者友の会に参加し、情報を共有し、互いに理解を深めることは有効です。
  • 過食を避け、肥満に注意しましょう。
  • 強い負荷のかかる運動は避けましょう。