急性リウマチ熱は、A群レンサ球菌による感染症の2~3週間後に発症する、主に子どもがかかる病気です。

半数近くに心臓に炎症を起こし、心臓の弁に永続的な障害を残す可能性があります。また、ひじ、ひざ、手足の関節に炎症を起こします。

日本では少なくなった病気です。他の病気と区別するために入院しての検査が必要です。

病気が治った後もA群レンサ球菌に感染すると再発する可能性が高いので、再発予防の薬を飲みます。

予防薬は少なくとも5年間は服用する必要があり、心臓に問題を残した場合はさらに長く服用することになります。

病気の引き金となったA群レンサ球菌に対して抗菌薬で治療します。

同時に炎症を抑えるための治療も開始します。心臓に炎症があればステロイド薬を使います。心臓に問題がなければ発熱や関節痛に対してアスピリンという治療薬を用います。急性期では、基本的に入院して治療を受けることになります。

高熱や関節痛は治療によって速やかに治まりますが、心臓に炎症があれば、心臓の弁膜に障害を残さないようにステロイド薬を早めに使って後遺症の発生を防ぎます。

まれに、手足が勝手に動く舞踏病のような神経症状が出ることがあります。このときは抗けいれん薬やステロイド薬を使用します。