麻疹はウイルス感染症の一つで、非常に伝染力が強い病気です。一般には“はしか”といいます。

一般的な経過としては、38~39度の高熱と感冒様症状が3~4日続いた後に、全身に紅色の発疹が出現し、再び高熱が数日続きます。発疹のあとは暗褐色のしみになりますが、1~2週間で消えます。

発疹が出現して4日間経過すれば伝染力がなくなりますが、伝染力が非常に強い病気のため外出はそれまで控えて、自宅で安静にしてください。

残念ながら麻疹には特異的な治療方法はありませんが、多くは自然に回復します。ただし、1,000人に1人の割合で死亡することがあります。

合併症として注意しなければならないのは、肺炎や脳炎です。合併率は、肺炎が1~6%、脳炎が0.01~0.1%です。合併率は低いですが注意が必要で、咳の増加、呼吸困難の出現、意識障害の出現などが見られた場合は、再診してください。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 麻疹の予防接種は、できる限り受けるようにしましょう。