Q熱は、コクシエラという病原菌が原因で起きる感染症です。

症状としては、高熱を伴うかぜ症状、肺炎、肝炎、不明熱(原因が不明な熱が続く)などがみられます。

ウシ、イヌ、ネコなどいろいろな動物が、ときにこの菌を無症状で保菌していて、ヒトへの感染源になります。

病原菌はごみやチリに混じって動物の周辺に広がり、ヒトがそれを吸い込んで感染します。時に、生肉や未減菌の乳製品の経口摂取から感染が起きることもあります。どこから感染したのかよくわからない場合も少なくありません。

新聞やテレビでは危険な病気のように伝えられていますが、これは「さまざまな病原菌によって起きる普通のかぜの原因の一つ」です。ごくまれには重症化することがありますが、他の感染症も同様で、特に危険性が高いわけではありません。

発熱は数週間続くこともありますが、多くの場合は自身の免疫力で自然に回復します。

ただし、ときに、肺炎や肝炎、髄膜炎などを起こし重症化したり、まれに慢性化して心内膜炎などの合併症を起こしたりすることがあるので、この病気の可能性が強い場合には、通常、抗生剤を10~14日間程度、使用します。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 普通のかぜと同じように、安静にして、水分不足からくる脱水に注意しましょう。