院内肺炎(HAP)は、入院後48時間以降に新たにかかる肺炎です。

入院中の体の弱った患者さんに起こり、耐性菌が原因の場合が多くみられます。注意が必要な感染症です。

アメリカなど他国に比べると、日本の場合はそれほど重症でない患者さんも入院しており、院内肺炎の死亡率は低めです。

診断は、痰や血液検査、レントゲン写真などにより確定します。心不全や肺塞栓(肺の血管が詰まる)も肺炎と間違えやすいので鑑別が重要です。

治療には抗菌薬を用います。

治療期間は1週間ほどです。病態によっては治療期間が延びることもあります。