ニューモシスチス肺炎は、カビの一種が肺に感染して起きる病気です。
感染と闘う力を免疫といいますが、この免疫が弱った状態にあるとニューモシスチス肺炎を起こしやすくなります。
症状としては、肺の、特に深いところにある肺胞という袋の部分に炎症が起きて液体がたまり、呼吸困難、発熱、ときに痰などが多量にみられます。
診断は、痰にそのカビが含まれているかどうかの検査によって確定します。痰の検査だけではっきりしないときは、気管支鏡を用いて検査します。
治療は、原因となるカビに対する抗菌薬の服用、または点滴を行います。3週間くらいの治療が必要です。
薬剤の使用開始後1週間くらいから、発熱、発疹(皮膚のブツブツ)などの副作用が出ることがあります。症状が強いときは別の薬に変えることができるので担当医に相談しましょう。その他、呼吸困難、痰の増加などの症状がみられるときは受診しましょう。
治療中、呼吸が苦しくなるようなときは一時的に人工呼吸器などが必要になることがあります。呼吸の苦しさを軽減し、人工呼吸器の使用を避けるために、ステロイドを使用することもあります。
治療が終了しても、免疫が弱っている場合には、予防のための薬を継続して服用することがあります。
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