過敏性肺炎は、カビ、細菌、鳥類等の動物由来の蛋白や化学物質が原因となり、アレルギー反応が起こり、間質性肺炎を招く病気です。カビや細菌が肺の中で増殖する真菌性肺炎や細菌性肺炎とは別のものです。

アレルギーの原因となる抗原は自宅や職場など身の回りの環境にあります。発熱や咳、呼吸困難などは原因のある環境で抗原を吸入することで生じます。どんな場所で症状が起きるか思い出しましょう。

季節性があります。梅雨など高温多湿の条件で繁殖するカビが原因である夏型過敏性肺炎は夏から秋に発症し、加湿器の細菌が原因となる加湿器肺(過敏性肺炎の一つ)は使用頻度の高い冬に発症します。羽毛ふとん肺(過敏性肺炎の一つ)も同様に冬に多いことがわかっています。

原因となる抗原はたくさんありますが、その中でもカビと鳥(鳥の糞や羽毛ふとん)が重要です。

カビが原因の場合、夏かぜと間違えることがあるので、注意が必要です。

風呂場、脱衣所、台所などの水回りのカビ、特に腐木に注意してください。

鳥は、寺社、駅、公園に多いので注意して避けてください。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 抗原を吸入する可能性のある場所ではN95微粒子用マスクを着用しましょう。
  • 手洗い、うがいを励行し、かぜ予防に努めましょう。
  • 体力をつけましょう。
  • 定期的に受診しましょう。
  • 慢性過敏性肺炎の人は、インフルエンザや肺炎球菌の予防接種を受けましょう。
  • 羽毛ふとんやダウンベストの使用を控えましょう。
  • 禁煙をしましょう。
  • 食べ過ぎると横隔膜が挙上して呼吸困難が増強します。食べ過ぎに注意します。