サルモネラ症とは、中毒症の原因菌であるサルモネラ菌によって腸炎などが引き起こされる病気です。

発症までの期間は12~72時間で、下痢、腹痛、発熱、嘔吐、血便などがみられます。健常な人の場合、とくに治療を行わなくても自然に治ります。ただし、抵抗力のない人の場合は菌血症を起こし重症化することがあります。

原因のほとんどは食品で、卵や卵の加工食品、調理不十分な肉が感染源となることが多いとされています。また、カメなどの爬虫類から感染することもあります。

下痢便にはサルモネラ菌が排出されます。他の方に感染させないように、トイレの後、食事の前、調理の際には手洗いを励行することが必要です。

下痢が消失するまでには通常4~7日かかります。下痢の際には脱水状態になりやすいので、多めに水分補給を心がけてください。

下痢の際は、水分やミネラルを効率よく補給できるスポーツドリンクなどを飲用するとよいでしょう。

3日たっても熱が下がらないなど、症状が改善しない場合は受診してください。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 水分を十分にとってください。
  • 食事の前、トイレの後、調理の前には手を洗ってください。
  • 下痢が消失した後でも1カ月程度は、便からサルモネラ菌が消えないことがありますから、十分に手や指を消毒し、衛生に気をつけるようにしましょう。
  • 食品関係の仕事、介護施設などで働いている方は、下痢をしている間は勤務を控えるか、食品に直接触れる業務を避けることをお勧めします。