【急性胃炎】

急性胃炎は、鎮痛剤やアスピリンの内服、過度なアルコール摂取、アニサキス(魚の寄生虫)、ピロリ菌の初感染などで生じる胃の一過性の炎症で、時に潰瘍を伴います。多くの場合、腹痛や嘔吐などの強い症状が現れます。

【慢性胃炎】

ほとんどの慢性胃炎は、幼少期に感染したピロリ菌の持続的な感染が原因です。

多くの場合、特別な症状はありません。

胃、十二指腸潰瘍、胃がんなどのリスクとなるので、ピロリ菌の除去治療をすることをお勧めします。

【急性胃炎】

原因が取り除かれれば、多くの場合、速やかに改善します。

アニキサス症は、内視鏡で虫体を取り除くことで症状がよくなります。

症状が強い場合や潰瘍を伴っている場合は、胃酸を抑える薬などを使います。

鎮痛剤などの薬が原因の場合には、薬の使用をできるだけ避けましょう。

原因となった薬を続ける場合は、胃酸を抑える薬を併用しましょう。

【慢性胃炎】

ピロリ菌を除去することで改善します。

胃粘膜の委縮(胃の老化現象)を伴っている場合には、胃がんのリスクが高まっているので注意が必要です。

ピロリ菌の除去後も定期的な検査が必要です。

ピロリ菌の除去中に、一過性の下痢、味覚障害などの副作用が出ることがありますが、治療後には改善します。

発疹、呼吸困難、下血などの副作用が生じたときには、受診してください。

除菌後、成否を医師に確認しましょう。