胃粘膜下腫瘍は、胃の粘膜層よりも深いところにできた病変により、粘膜が胃の内腔に突出した隆起のことをいいます。

多くは腫瘍性ですが、そうではない疾患も含まれています。

一般に、小さな腫瘍では無症状で、胃バリウム検査、胃カメラにより発見されます。大きな腫瘍では出血やしこり、つかえ感などの症状が出る場合があります。

2㎝未満の小さな胃粘膜下腫瘍については、経過観察でよい場合が多いのですが、2㎝以上の場合は、CTや超音波内視鏡、組織検査などによる精密検査が必要です。

精密検査の結果、悪性の疑いがある場合、症状を伴う場合、5cmを越える大きな腫瘍の場合、経過観察中に急激に大きくなってきた場合は、外科手術が勧められます。

外科手術が難しいときには、多くの場合、内服による治療を行います。

経過観察を指示された場合、年に1~2回、胃バリウム検査や胃カメラによる定期検査が望まれます。

外科手術を行う場合は、入院が必要になります。腹腔鏡下手術か開腹手術かは、大きさを含めた腫瘍の状態により異なります。

退院後も定期検査を行い、再発がないかみていく必要があります。

内服治療では、特に最初の1~2カ月間は副作用に注意が必要です。

自宅で血圧や体重を測定しましょう。何か変わった症状が出た場合には、医師に相談してください。症状が強い場合には早めに受診することが大切です。

最初の1~2カ月はこまめに、その後も定期的な血液検査が必要です。また、定期的な画像検査により治療効果をみていきます。