蛋白漏出性胃腸症は、血液中のたんぱくが消化管内腔へ異常に漏れ出て、低蛋白血症を起こす病気です。

原因となる疾患には、腸リンパ管拡張症、悪性リンパ腫などさまざまなものがあります。原因疾患により治療が異なりますから、原因疾患を診断することは治療するために必要です。

主な症状はむくみで、顔面や下肢などがむくむものから、胸水や腹水を伴うものもみられます。そのほか、息切れや下痢、嘔吐、腹部膨満感、腹痛などの消化器症状などが現れる場合もあります。

消化管へたんぱくが漏出していることを証明するための検査や、原因疾患を診断するための検査があります。

原因疾患が診断されたら、原因疾患に対する治療を行います。

原因疾患に対して、低脂肪で高たんぱくな食事療法、利尿薬や副腎皮質ホルモン薬などの薬物療法など、さまざまな治療法が行われます。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • むくみや栄養障害が強い場合や、原因疾患の診断、治療のための入院が必要な場合があります。
  • むくみがひどくなると、胸水や腹水がたまり、息切れや腹部膨満感などの症状が出るので、そうした症状が出たら、医師と相談してください。