食物アレルギーとは、食べ物を摂取した後に皮膚や粘膜、呼吸器や消化器などに障害が生じる体に不利益な反応をいいます。呼吸困難、血圧低下などアナフィラキシーショックを起こすこともあります。

ただし、毒性のあるものを口にする食中毒や、ヒスタミンを含むサバやトマトなどに対する反応は、食物アレルギーから除きます。

乳幼児の場合、食物アレルギーの原因食物は鶏卵、牛乳、小麦が90%を占めます。

食物アレルギーは自然に治ることが多く、3歳までに約50%、就学前までに約80%が治ります。

血液検査だけで除去している場合は7割が食べられるため、食物負荷試験が必要です。

アトピー性皮膚炎を合併している場合は皮膚の治療を十分に行わないと、食物により誘発された症状なのか正しい診断がつけにくくなります。

治療では、正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去が大事です。

湿疹がある場合には湿疹の治療を優先して行います。湿疹がアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎などにつながることがあるからです。これをアレルギーマーチといいます。

定期的に血液検査と食物負荷試験を行い、食べられるものを増やしていきます。

医師から指示があったものを除けば、基本的に食べることができます。

誤食して症状が出た場合は、重症度評価にしたがって治療していきます。