急性膵炎は、膵臓の酵素が活性化して、自分の膵臓とその周辺の組織を消化して破壊し(自己消化)、炎症を起こす病気です。ときには肺や腎臓にまで影響が出ることもあります。

原因は男性では飲酒、女性では胆石が多いとされ、疲労やストレス、暴飲暴食などが発症の引き金になります。

症状としては、おへその上のあたりの上腹部や背中の激しい痛み、吐き気や嘔吐、軟便や下痢などがみられますが、症状は重症度によって異なります。一時的な腹部の痛みや嘔吐など軽いものから、ときに命にかかわるような重いものまであります。

初期には軽症でも、急激に悪化することがあるので、急性膵炎と診断された場合は入院して治療を行うのが原則です。

特に重症の場合は集中治療が必要です。ときには対応可能な施設への転院が必要となることもあります。

急性膵炎の再発が疑われる場合は絶食して水分摂取も控え、腹痛が激しくなるようなら受診します。症状が軽い場合でも受診しますが、夜間なら翌日でもかまいません。

胆石性膵炎の場合は、症状が治まった後に、再発を防ぐために胆のう摘出術を受けます。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • アルコール性急性膵炎の場合は再発しやすく、慢性膵炎に移行しやすいので、お酒は断ちましょう。