肝内結石症は、肝臓でつくった消化液を肝臓の外に運ぶための肝内胆管という細い管の中に石ができる病気です。

重症の胆管炎や肝内胆管がんを合併することがあります。そのため、長期にわたる注意深い経過観察が必要です。

無症状のこともありますが、しばしば細菌感染によって胆管炎を起こします。上腹部の痛み、発熱、尿の色が褐色になるなどの症状がみられます。

一度結石を除去しても、再発する可能性が高い病気です。

石の存在部位や胆管の状態をいくつかの画像検査で詳しく調べて診断を確定し、治療方針を決めます。

画像検査には、超音波検査、胴体を輪切りにして画像を映し出すCT検査、造影剤を点滴しながらX線写真で見る点滴静注胆のう造影検査、内視鏡を入れ造影剤を流し込んで見る逆行性胆管造影、コンピュータで立体的に撮影するMRI検査などがあります。このいくつかを組み合わせて検査します。

薬物療法ははっきりとした効果がわかっていないため、多くは内視鏡で石を取り除きます。肝臓の一部を切除して石を除く手術を行うこともあります。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 再発しやすいので、上腹部の痛み、発熱、褐色の尿などの症状を認めたときはすぐに受診しましょう。
  • 肝内胆管がんが発生することもあるので、定期検診を欠かさないようにしましょう。