非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、生活習慣病の一つです。脂肪肝を伴う非飲酒者にみられる慢性肝疾患で、成人の約2%が罹患しています。

高血圧や脂質異常症、糖尿病などを合併する率が高く、また、肝硬変や肝細胞がんの発症原因になります。

診断は、他の慢性肝疾患を除外した後、肝生検により単純性脂肪肝との鑑別を行い、確定します。

治療は、生活習慣の見直しを行い、食事療法や運動療法を行います。

さまざまな合併症に対しては、合併症に応じた薬物療法を行います。薬物療法では、有用性と副作用を考慮しながら投与します。

薬は副作用がない限り継続して内服することが大事です。自己判断での薬の中止や減量は避け、多尿や口渇、腹痛など気になる症状は医師に相談しましょう。

重症の場合は入院して検査や治療を行うことがあります。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 肥満の人は減量しましょう。毎日30分の有酸素運動などを心がけましょう。
  • 野菜や魚を積極的に摂取し、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控えましょう。
  • 塩分は、高血圧の場合は1日6g以下に制限しましょう。
  • 早寝早起きに努め、禁酒禁煙を心がけましょう。