膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)・粘液性のう胞腫瘍(MCN)は、粘液が多量に分泌され、それがたまって袋状にみえる嚢胞性の腫瘍です。

通常の膵がんに比べて進行がゆっくりで、予後のよい腫瘍です。

IPMNは高齢男性に多く、MCNは中年女性に多くみられます。

IPMNは胃がんや大腸がん、膵がんとの合併が多くみられます。

IPMNは腫瘍ができた部位によって、主膵管型と分枝膵管型に分類できます。また、IPMNの腫瘍は腺腫と腺がんに分類できます。

診断は、腹部超音波、CT、MRIを行い、判定が難しいときは超音波内視鏡や内視鏡的逆行性胆管膵管造影などの検査を行い、治療方針を決めます。

IPMNの場合、主膵管型はいずれも手術が基本ですが、分枝膵管型は腺がんの可能性がある場合に手術をします。

MCNは、膵体尾部に発生するため、手術の負担が軽いので、原則として手術がすすめられます。

IPMNは急性膵炎との合併が多いので、とりあえず入院して、膵炎治療を先行する必要があります。その他は手術をする場合にのみ、入院します。