脂肪肝は、肝臓に脂肪滴がたまった状態をいい、予後が良好な非アルコール性脂肪肝と、進行性の非アルコール性脂肪肝炎があります。
脂肪肝の約1割が非アルコール性脂肪肝炎です。この場合は、肝硬変に移行したり、肝がんを併発することがあります。
非アルコール性脂肪肝か、脂肪肝炎かを鑑別するには、肝臓の組織を採取して顕微鏡で調べる肝生検を行うしかありません。定期的に検査を受けて、進行をチェックすることが大事です。
非アルコール性脂肪肝の場合は、通常の2倍の頻度で糖尿病を発症するといわれます。早期からの対策が必要です。
脂肪肝の薬物療法は確立されていません。治療は、食事の摂取カロリー制限や間食の禁止、食生活の見直しなどの食事療法と、有酸素運動を基本とした運動療法です。
改善が乏しい場合は、非アルコール性脂肪肝炎の確認をしてから、積極的な薬物療法を試みます。
3カ月おきに採血して、定期的に肝機能の改善の有無をみます。