子宮体がんは、子宮の内側にある子宮内膜から発生するがんです。子宮の筋肉から発生する子宮肉腫とは異なります。

子宮体がんの初期にはほとんど症状はみられません。しかし、月経とは関係がない不正性器出血、帯下(おりもの)の増加、排尿痛や排尿困難、性交時痛、骨盤領域の痛みなどが自覚されるときは検査を受けましょう。

更年期以降に多く見られますが、40歳未満の女性にも認められます。

若い女性の子宮体がんは、肥満や多嚢胞性卵巣などの排卵障害が基礎疾患としてあることが多いので、不正性器出血があるときは子宮頸がんばかりでなく子宮体がんを念頭に置いて検査を受けることが大事です。

検査には次の5つの方法があります。

子宮内膜細胞診:スプーン状の器具で子宮内膜の細胞を採取して調べます。子宮腔内に出血があるとがん細胞を採取できないことがあります。

子宮内膜組織検査(子宮内膜生検検査): 子宮腔内から内膜組織を採取し、子宮体がんを確定します。

子宮内膜全面掻把(そうは):子宮内膜組織検査でがんの確定ができないときに麻酔をかけて子宮内腔全体から組織を採取します。

子宮鏡:内視鏡で子宮内の病巣を確認することがあります。

画像診断 超音波、CT、MRIで腫瘍の大きさや広がりを調べます。

内膜の検査を行った場合には、感染を予防するための抗菌剤の内服が必要です。