肝がんは、肝臓そのものから発症した原発性肝がんと、他の部位に発生したがんから転移した転移性がんに大別されます。

原発性肝がんの約93%は肝細胞ががん化した肝細胞がん、約5%は胆のうと肝臓をつなぐ胆管細胞ががん化した胆管細胞がんです。その他、未分化がん、カルチノイド腫瘍などごくまれながんがあります。

日本では、肝細胞がんの60%がC型肝炎ウイルス、15%がB型肝炎ウイルスへの感染が背景にあるといわれます。そのため、肝炎・肝硬変ですでに治療を受けているケースが少なくありません。

肝がんの診断に重要な検査は、腹部超音波検査とCT検査です。

腫瘍マーカーとしては、AFPやPIVKA-IIなどが用いられます。肝炎・肝硬変でも陽性となることがあるため、画像診断と併用されます。

診断には、造影剤を用いたCT検査が必要です。

画像検査で典型的な結果が得られず、診断がつけられないことがあります。このような場合には、超音波検査で肝臓内部を見ながら少量の腫瘍組織を採取する針生検が行われます。

必ず再受診し、検査結果の説明を受けてください。

定期的に通院し、検査を受けてください。

治療の際には、肝機能を維持する必要があります。肝機能を悪化させる可能性のあるアルコールの多飲は控えてください。