膵がんは膵臓にできるがんです。特有の自覚症状はありません。腹痛、背部痛などの痛み、腹部不快、食欲低下などの消化器症状があるときは念のため受診しましょう。

糖尿病の発症や糖尿病の治療中に、血糖のコントロールが悪くなることなどを契機に膵がんがみつかることがあります。

リスク因子として、家族に膵がんにかかった人がいる、糖尿病、慢性膵炎、喫煙などが挙げられます。リスク要因がある場合は年に1度定期的に超音波検査や膵がん腫瘍マーカーの検査を受けましょう。

膵がんが疑われた場合は、血液検査、尿検査、超音波検査を行い、異常所見が認められたときには造影CT、MRIを行います。それにより膵がんの診断が確定すると、超音波内視鏡などで組織を採取して顕微鏡で調べると同時に、進行状態から治療の判断をします。

病変を認めるものの膵がんの診断がつかない場合は、内視鏡超音波検査や内視鏡を使って膵管に造影剤を入れてX線撮影をする内視鏡的膵管造影検査、腫瘤の組織を採って顕微鏡で調べる組織生検細胞診断を行います。

初期の膵がんは超音波やCTで検出できないことがあり、症状が続くようなときは1~2カ月後に再度検査を受けましょう。

手術が可能な場合は手術に必要な検査を行って切除手術をします。

普段の生活で気をつけてほしいこと
  • 禁煙しましょう。
  • 規則正しい生活をしましょう。
  • バランスのよい食事をしましょう。
  • 肥満を避けましょう。