真性赤血球増加症は真性多血症ともいいます。骨髄増殖性疾患に関係のあるJAK2遺伝子に異常が生じ、赤血球が過剰につくられて血液が濃くなります。そのため、血栓(血の塊)がつくられ血流が閉塞する血栓症を併発する危険性が高くなります。
特徴的な症状はありません。時に、頭痛、ふらつき、脱力感、疲労、呼吸困難などがみられ、入浴後に皮膚がかゆくなり、顔が赤くなることがあります。
検査では、遺伝子の異常がないかを検査します。また、他の病気の可能性を調べるために赤血球を増やすホルモンのエリスロポエチンの測定や骨髄検査を行うこともあります。
治療の第一の目標は血栓症の予防です。血液を抜き取る瀉血(しゃけつ)を行い、血液が濃くなるのを防ぎます。血小板のはたらきを抑え、血栓を予防するためにアスピリンを用います。
必要に応じて赤血球をつくるのを抑える抗がん剤の一種のハイドロキシウレアを用います。