甲状腺の裏側にある副甲状腺が大きくなって大量の副甲状腺ホルモンをつくり、カルシウム代謝の異常をきたす病気です。
副甲状腺ホルモンは骨からカルシウムを溶かし血液中のカルシウム値を高くするはたらきをしています。副甲状腺ホルモンが大量につくられることによって血中のカルシウム値がより高くなるのです。
カルシウム値が高くなるために、食欲の低下、吐き気、腹痛、のどの渇き、尿の回数が増えるなどの症状がみられます。重症の場合は、不整脈や腎臓の異常をきたすこともあります。
病気は血液や尿の検査から診断されます。病気が疑われたら、甲状腺エコー検査、CT検査などにより副甲状腺の位置や大きさを調べます。また、尿路結石や骨粗しょう症を生じることがあるので、腹部エコーやCT検査で結石がないかを調べたり、骨密度検査で骨の状態を調べたりします。
病気を完全に治すには手術療法が必要です。大きくなりすぎ、ホルモンを過剰につくる副甲状腺を取り除きます。
定期的に受診して、カルシウムの量を測定することが大事です。
薬の中には、血中のカルシウムを上昇させる薬があります。他の科で新たに薬を服用するときは医師に尋ねましょう。
食欲が低下したり、体重が急に減ったりしたときは、早めに受診しましょう。