副甲状腺機能低下症は、頸部にある副甲状腺のはたらきが十分でないためにホルモン分泌が低下する(分泌不全)、または分泌された副甲状腺ホルモンのはたらきがうまく発揮されない(作用不全)ために、低カルシウム血症をきたす病気です。
症状としては、手指の先や口まわりのしびれやこわばり、ピリピリ感が現れるテタニー症がみられます。神経が不安定になったり、まれにカンジダ症などの皮膚症状が生じたりすることもあります。
甲状腺がんの手術に引き続いて生じる場合がありますが、原因がはっきりしないものも少なくありません。遺伝性の場合もあります。
カルシウム濃度をコントロールするために活性型ビタミンD製剤を服用します。コントロールできれば予後は良好で、生命に別条はありません。
息が切れるほどの激しい運動はテタニー症状が誘発されるのでやめましょう。
テタニー症状が出たときに不安感から過呼吸状態になると症状が増悪します。このようなときは落ち着いて深呼吸を繰り返し、安静を保ちましょう。ビタミンD製剤を追加しても短時間で症状の改善できません。
安静にしても症状が治まらない場合や、テタニー症状が何回も起きるようなときは受診しましょう。
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